チェルノブイリに現れた“青い犬”の謎… 放射能が生んだ“ミュータント”か、それとも新たなる進化の兆候か

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画像は「Daily Mail Online」より

 1986年、史上最悪の原子力事故が起きたウクライナ・チェルノブイリ。人間が去ったその場所は、今や野生動物たちの聖域となっている。そして、その死の土地で、にわかには信じがたい奇妙な現象が目撃された。なんと、全身の毛が真っ青に染まった犬が現れたのだ。これは、高濃度の放射線が引き起こした、恐るべき“突然変異”の兆候なのだろうか。

「先週までは、青くなかった」―突如現れた“青い犬”

 この衝撃的な映像を公開したのは、チェルノブイリの立ち入り禁止区域内に住む、約700頭の犬たちの保護活動を行う団体「ドッグス・オブ・チェルノブイリ」だ。彼らが投稿した動画には、犬の群れの中に、一際目立つ、全身が真っ青な犬の姿がはっきりと映っている。

「先週、彼らが青くなかったことは確かです。原因は不明で、現在捕獲を試みています」と団体は語る。犬たちは、奇妙な見た目とは裏腹に「非常に活発で健康的」に見えるという。

 この“青い犬”の出現に対し、SNS上では様々な憶測が飛び交っている。「何らかの化学物質に触れただけだろう」「洗い流せば元に戻るはずだ」といった冷静な意見がある一方で、「長年の放射能汚染で、ついに繁殖能力さえ失っているのではないか」といった、より深刻な懸念の声も上がっている。

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画像は「Daily Mail Online」より

放射能への“免疫”―チェルノブイリの犬たちが獲得した“スーパーパワー”

 チェルノブイリの犬たちが、世界中の科学者から注目を集めているのは今回が初めてではない。実は彼らは、我々の想像を絶する驚くべき“進化”を遂げていることが近年の研究で明らかになっているのだ。

 1986年の事故以降、この地に残された犬たちは、人間の許容被曝量の6倍もの高濃度の放射線が降り注ぐ、極めて過酷な環境で世代を重ねてきた。そして、その過程で、彼らは驚くべき能力を獲得した。それは、放射線や重金属、汚染物質に対する「免疫」とも言うべき強力な耐性だ。

 2023年に発表された研究では、チェルノブイリの犬たちの遺伝子を分析した結果、他の地域の犬とは全く異なる、独自の遺伝子変異が起きていることが判明した。ゲノム(全遺伝情報)の中には、環境汚染への曝露に関連すると考えられる、約400箇所の特異な変異が見つかったという。

 つまり、彼らは死の土地で生き抜くために、自らの遺伝子を書き換え、放射能に適応するという、驚異的な進化を遂げていたのだ。

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画像は「Daily Mail Online」より

化学物質か、進化の兆候か―謎は深まる

 では、今回発見された“青い犬”は、この驚異的な進化の新たな兆候なのだろうか。それとも、保護団体が推測するように、ただ単に、どこかで青い化学物質に触れてしまっただけなのだろうか。

 真実は、まだわからない。しかし、一つだけ確かなことがある。それは、人類が作り出した死の土地で、名もなき犬たちが、我々の理解を超えた生命のドラマを今も静かに紡ぎ続けているということだ。彼らの青い毛皮は、我々人類が犯した過ちの象徴か、それとも、どんな逆境にも屈しない生命の神秘の現れなのか。その答えを探すための調査が始まろうとしている。

参考:Daily Mail Online、ほか

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