太陽系には“エイリアンの探査機”がすでに潜んでいる?「自己増殖型プローブ」が残す“テクノシグネチャー”が月に存在するのか

宇宙人はどこにいるのか?「フェルミのパラドックス」として知られる長年の謎に、あるカナダの工学教授が一石を投じている。彼によれば、高度な地球外文明が送り込んだ自己増殖型の探査機は、すでに我々の太陽系を訪れている可能性があり、その一部は今もなお、どこかで活動しているかもしれないというのだ。
そして、その証拠を見つけるべき場所は、遠い宇宙ではない。我々のすぐ隣、「月」にこそ、彼らが残した“技術の痕跡”が眠っている可能性がある、と彼は主張する。
なぜ「自己増殖型プローブ」なのか?
この大胆な仮説の主は、カナダ・カールトン大学のアレックス・エラリー教授だ。彼の研究の中心にあるのが、天才数学者ジョン・フォン・ノイマンが提唱した「フォン・ノイマン・プローブ」という概念である。
これは、宇宙空間で資源を採掘し、自らの複製を作り出す能力を持つ、究極の自己増殖型ロボット探査機だ。理論上、たった一体のプローブを送り出すだけで、数億年から数十億年という宇宙的な時間スケールの中で、銀河系の隅々まで探査することが可能となる。
エラリー教授は、知的生命体が銀河系を探査する上で、この自己増殖型プローブが最も効率的で現実的な手段だと考える。その動機は、科学的好奇心というよりも、はるかに切実な「生存」のためだという。
・自らの恒星の寿命が尽きる前に、新たな居住地を探すため。
・より高度な文明からの脅威を察知し、身を守るため(軍事偵察)。
・自らの技術が暴走し、文明を破壊するのを恐れ、バックアップを確保するため。
これらの目的を達成するため、探査機は宇宙を旅しながら、効率的に自己を複製し、ネットワークを広げていくはずだ。

エイリアン探査機の“行動パターン”と残される痕跡
では、もしそのような探査機が我々の太陽系にやって来たら、一体どのような行動をとるのだろうか?エラリー教授は、資源採掘と自己増殖という目的から、その行動パターンを6つのステップで予測している。
1.資源の確保: まず、採掘しやすい資源が豊富な小惑星や月を標的とする。
2.調査: 太陽系内の資源や生命の存在を調査するための、小型調査プローブを製造する。
3.基地の設立: 資源が豊富な場所に、自己増殖のための基地を建設する。
4.自己増殖: 自らのコピーや、新たな調査プローブを大量に生産する。
5.長期探査: 太陽系内の詳細な探査を長期にわたって行う。
6.特定任務の実行: 将来の入植者のための宇宙コロニーを建設したり、あるいは惑星に生命の種を蒔いたりする(意図的パンスペルミア説)。
この一連の活動の中で、探査機は必ず何らかの技術の痕跡(テクノシグネチャー)を残すはずだ、とエラリー教授は指摘する。
痕跡は「月」にあり―探すべきは“異常な同位体比”
エラリー教授によれば、このテクノシグネチャーを探すのに最も有望な場所は、「月」だという。月は、小惑星の衝突によってもたらされた豊富な金属資源(ニッケル、鉄など)があり、自己増殖のための基地を建設するには理想的な場所だからだ。
そして、その製造活動の動力源として、核融合炉が使われた可能性が高いと彼は推測する。もしそうであれば、その痕跡は今も月の土壌に残っているはずだ。具体的には、通常の月の土壌には見られない、トリウム232やネオジム144といった元素の異常な同位体比や、地下の磁気異常として検出される可能性があるという。

我々への“贈り物”が埋まっている?
さらにエラリー教授は、ロマンあふれる可能性にも言及している。「もし我々が訪問されていたとしたら、我々の資源を採掘した見返りとして、“贈り物”が月の小惑星資源の中に隠されているかもしれない」
その贈り物とは、あらゆるものを創造できる究極の機械「ユニバーサル・コンストラクター」。それは、我々人類が宇宙へ進出する際に、計り知れない価値を持つことになるだろう。
宇宙人探査の主流である「SETI(地球外知的生命体探査)」は、これまで遠い宇宙からの電波信号を探すことに注力してきた。しかし、エラリー教授の仮説は、探すべき答えはもっと身近な場所、我々の足元ならぬ頭上、月にこそある可能性を示唆している。
NASAのアルテミス計画をはじめ、人類が再び月を目指す今、私たちは単なる資源だけでなく、我々が一人ではないことを示す“証拠”を探すべきなのかもしれない。
参考:ScienceAlert、ほか
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2024.10.02 20:00心霊太陽系には“エイリアンの探査機”がすでに潜んでいる?「自己増殖型プローブ」が残す“テクノシグネチャー”が月に存在するのかのページです。エイリアン、探査機、プローブなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで
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