本物の“サイコパス”が語る、共感なき世界の恐るべき実態と、彼らが持つ“隠された才能”

「人を傷つけても、罪悪感も後悔も一切感じない。一度きりの人生、自分のために生きるだけだ」
ベルギー人のロイク・ド・マリー氏は、10代の頃に受けた精神鑑定で、正式に「サイコパス」と診断された。共感を欠き、利己的に行動し、時には他者を傷つけることも厭わない。そんな彼が見ている世界は、私たち“普通”の人間とは一体どう違うのか。
ポッドキャスト番組に出演した彼は、自らの異常な思考回路と、衝撃的な過去の行動を、淡々と、そして冷静に語り始めた。
溺れる妹を“観察”―幼少期から見られた異常性の片鱗
サイコパスを定義づける最も重要な特徴は、自らの行動がもたらす結果や、他者がどれほど傷つくかを全く意に介さないことだと、ド・マリー氏は言う。
彼が自身の異常性を確信した出来事は、幼少期にまで遡る。目の前で妹が溺れかけているにもかかわらず、彼はパニックになることも、助けようとすることもせず、ただその光景を“観察”していたという。
貧しい家庭で育ったという彼だが、自身のこの性質は、環境ではなく遺伝的なものだと固く信じている。
彼は、警察に逮捕された経験さえある。野球のバットで3人の少年を襲おうと準備していたところを警官に見つかったが、その時は警告だけで釈放された。しかし、彼はその警告を完全に無視し、わずか2日後にそのうちの一人の鼻を骨折させた。「逮捕されても、これからどうなるかなんて、クソほども気にしなかった」と彼は語る。

「人は道具だ」―他者を操るサイコパスの思考回路
なぜ、サイコパスは平然と他者を傷つけ、利用できるのか。ド・マリー氏は、その冷徹な思考プロセスをこう説明する。
「サイコパスである時、あなたは人々が賢くないと信じがちだ。だから彼らを利用する。あなたは人々を“物”として見ている。彼らは愚かだと考え、彼らから望むものを手に入れることができる。だから、あなたは人を操るんだ」
彼は、親友の元カノと寝て、その事実を何年も嘘で隠し通したことさえあるという。その危険な状況が、彼にとっては「エキサイティング」だったからだ。瀕死の友人の見舞いに母親を連れて行ったのも、その娘を誘惑するためだったと、彼は悪びれもせずに語る。「その人が死ななければならないとしても、それは私にとって問題ではない」
サイコパスの“才能”―ライフコーチへの転身と「贖罪」
衝撃的な告白を続けるド・マリー氏だが、彼は現在、意外な職業に就いている。ライフコーチ兼コンサルタントだ。彼は、自身のサイコパスとしての知識を逆手に取り、「他者からの操作を見抜き、それを回避する方法」を人々に教えているという。
多くの人から「そんな告白をすれば人生が破滅する」と言われたが、現実は逆だった。彼は、自身の専門知識を提供することで、金と尊敬、そして名声を手に入れた。
「これは私の“贖罪”だ。誰かを破壊することなく、私が望むものを手に入れることができる。私と人々との間の“契約”のようなものだ」
この行為は、サイコパスのもう一つの特徴である自己愛(ナルシシズム)を満たすための、新たな手段なのかもしれない。

CEOや銀行家も…社会に潜むサイコパスたち
ド・マリー氏は、多くの成功者、特にCEOや、2008年の金融危機を引き起こした銀行家たちもまた、サイコパスである可能性が高いと信じている。彼らは、感情に左右されずに冷徹で合理的な決断を下し、他人を傷つけることに罪悪感を抱かずに、金や権力を手に入れることができるからだ。
サイコパスは、社会に害をなすだけの存在ではない。その冷徹さ、リスクを恐れない大胆さ、そしてプレッシャーに動じない精神力は、特定の分野では“才能”として機能する。
ド・マリー氏の告白は、私たちの社会が、いかに彼らのような「共感なき人々」によって動かされているかという、不都合な真実を突きつけているのかもしれない。
参考:Daily Mail Online、ほか
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