>  >  > 存在を“隠す”技術でワープ可能に?

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 映画『プレデター』で“人間狩り”をする凶悪な宇宙人のハンターが身に着けている「光学迷彩服」は、実際に研究が進められているハイテク光学繊維技術の一分野である。光を屈折させて周囲の景色に溶け込む「光学迷彩服」は、既に実用化されて米軍に採用されているという噂もあるのだが、そればかりに驚いてはいられなくなりそうだ。身体をカモフラージュするにとどまらず、最先端の研究では存在そのものを“隠す”技術が理論上、開発可能になったというのだ。


■情報の存在そのものを隠蔽する新技術

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映画『プレデター』(1987年)予告編より 画像は「YouTube」より

 存在を“隠す”技術とはいったいどんなものなのか? 米インディアナ州にあるパデュー大学の研究チームは11月20日、光学研究専門誌「Optics InfoBase」に論文「データ隠蔽と読み出しのための一時的隠蔽技術(Temporal cloaking for data suppression and retrieval)」発表した。この論文の中でレーザー光線と光ファイバーを使った実験が説明され、これによってまったく新しい、極めて機密性の高い情報伝達技術を開発したことを主張している。

 なぜそれほど機密性が高いのか? なんと、それは情報の存在さえも隠蔽してしまうからだという。いったいどうすればそんなことができるのか……。

 この研究は、レーザー光線の特定の光の束(strand)を、本来の波長になる前に引き離す技術が確立されたことで可能になったということだ。選り分けた束の中の光子の動きを遅くして光の彩度を落としていき、彩度がゼロになればその特定の光の束は見えなくなって他の光の束の中で埋没することになる。つまり光の中の一部を見えなくさせることに成功したという。

 この技術を応用して特定の光の束の光子の動きをコントロールすると、光の束同士の速度にバラつきが生じ、デジタルデータを挿入できるくらいの“隙間”が生まれるという。そしてこの“隙間”に挿入された情報は光と共に一緒に受け手に届けられる。この微細な“隙間”を利用した光通信技術によって、周囲にまったく気づかれず何の記録にも残らない形で情報を伝達できるというのだ。まさに情報の存在そのものを隠蔽する画期的な技術だということだ。

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