【絶滅危惧種】タガメ&ゲンゴロウ最強水生昆虫コンビ「そもそも昔からいないんじゃ…」
子どもにも大人にも人気の2種を展示してきた、淡水生物を扱う国内最大級の施設・滋賀県立琵琶湖博物館だが、今月より一部エリアの改装工事を機に、展示を取りやめてしまった。元々は、地元で個体を捕獲できなかったため、他の水族館から成虫のつがい1組と譲り受けた卵から繁殖させてきたそうだが、タガメもゲンゴロウも近親間の交配が難しく、個体数が少ないと繁殖もできないのだという。三重県の鳥羽水族館も同様に、繁殖や飼育を理由にゲンゴロウの展示を断念している。
どちらも家で飼育するだけなら問題ないのだろうが、繁殖ありきで考えるとなると難しくなるようだ。ただ2種の激減に対し、交配・繁殖方法の難しさを知らない人からは、「タガメやゲンゴロウなんて無敵なんだから、いくらでも増えるだろ」といった声が上がり、また難しさを知る人からは、「それを研究して増やすのが仕事では?」「何とかしてくれよ!」という声が上がった。
また、「そもそも、いるのか?」「田舎出身だけど見たことない」「40代過ぎのおっさんだが、近所に田んぼはあったが手にしたことはない。持っているやつはヒーローだった」など、昔から個体数が少ないのでは? という意見も多い。それもそうなのかもしれない。タガメが多く見られたのは戦前で、戦後の急激な環境改変で急速に減少したとのことである。ゲンゴロウ激減の理由であるブラックバスなどの外来魚も、1920年代頃に日本に渡ってきたとされており、以降、食害により姿を消してしまっている。タガメとゲンゴロウ、どちらも見たことがない人が多いのも納得せざるを得ない。
自然での個体数が激減した上に、水族館などでも展示されないとなると、最早見る術がなくなってしまう。元の個体数とは言わないまでも、なんとか繁殖方法を確立し、増やしほしいところだが……。
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