自然現象か、UFOか、HAARPか? リアル『インデペンデンス・デイ』のような雲が激写される!
■イギリス・ボーンマスにも出現
音楽プロデューサーのスティーブ・ベック氏が、ボーンマスにある自宅アパートからiPhoneで撮影した、なんとも奇妙な雲の動画が、今月13日付の英紙「Daily Mail」で紹介された。
動画では、上空を流れる雲の中にぽっかり開いている3つの大きな穴が確認できる。形状は先の南カリフォルニアの楕円形と異なり、より円形に近いが雲の中にはっきりと形を留めるその様は、南カリフォルニアの雲とよく似ている。しかし、撮影したベック氏が「雲にできた穴は、水に落ちたインクの滴のように広がりながらも、その形状を保ったまま空を移動していた」と語っているように、南カリフォルニアの例とは異なりこちらは周囲の雲と共に動いているようだ。
ベック氏が動画をアップしたソーシャルメディアではまたたく間に6万回もの再生回数を記録し、『インデペンデンス・デイ』的だとして話題になっていたのだが、同記事ではこれはUFOの仕業ではなく、“穴あき雲”や“ホールパンチ雲”と呼ばれる大気現象だとする専門家の意見を採用している。
この現象は、雲を構成する粒子が氷点下を下回る温度でありながら、氷の粒子を形成するのに必要な氷昌核が無いために過冷却状態である時に、どこか一点で凍結が起きることで生じる。雲の凍った部分より周囲の過冷却水滴の方が、飽和水蒸気圧が高いので、周囲の水滴は蒸発し氷昌に昇華して急成長していく。ある程度成長すると、凍った部分の重力が増すことで、雲から落下し始め“穴あき雲”が完成する。今回の“穴あき雲”は、飛行機が雲を通過した際に、翼やプロペラと接する部分が急激に冷やされたことによって、凍結が始まったと考えられている。
さて、これらの点から南カリフォルニアで撮影された楕円形の雲について改めて考えてみると、“穴あき雲”に確かによく似ている。“穴あき雲”だと考えると、凍結し落下した雲が、穴内部で模様のように見える、と考えることができる。実際、“穴あき雲”には同様の模様が生じることが多い。しかし“穴あき雲”にしては、穴の部分が、周囲の雲に比べ、動きが遅すぎる気がするのだがどうだろうか?
これは“穴あき雲”なのか。それともウェアリング氏の言うようにUFOか。それともそれ以外の力が働いているのか。現段階ではっきりとしたことは言えないが、不吉であり、荘厳でもあるこの光景を目の当たりにしたら圧倒されるのは間違いなさそうだ。映画『インデペンデンス・デイ』のように、雲の中から地球侵略を目論む巨大UFOが現れないことを願うばかりだ。
(文=坂井学)
参考:「Daily Mail」、「UFO Sightings Daily」、ほか
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