事故で致死量の放射線を浴びても回復した“アトミックマン”の地獄の晩年！ 米政府や人々の冷徹さが浮き彫りに！

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　「Daily Mail」の記事より

■ハンフォード核処理施設のその後

　その後、爆発の起こったアメリシウム回収施設は「マクラスキー・ルーム」と呼ばれ、放射能を恐れて再開されることはなかった。そして2010年になってようやく、放射線防護服を着た人々がマクラスキー・ルームの清掃を開始した。施設から汚染された設備は全て取り除かれ、ニューメキシコ州の埋め立て地に処分された。

　事故から40年以上たち、マクラスキーがアトミックマンになった場所は遂に解体され、ハンフォード核処理施設の歴史が終わったのだ。

　この施設は悪名高いマンハッタン秘密プロジェクトの一環として1943年に建設された。ハンフォード核処理施設では何十年もの間、核兵器のためのプルトニウムのほとんどを生産し、ここで生産されたプルトニウムは、1945年に長崎に投下された原爆に使われた。

■新たな試み

　2015年、米政府は原爆を開発したマンハッタン計画に関連する研究施設群として、ハンフォード核処理施設を含む3カ所を国立歴史公園に指定した。

1943年、極秘のマンハッタン計画の一環として建設されたハンフォード核処理施設。核兵器用プルトニウムのほとんどがここで作られた　「Daily Mail」の記事より

　将来的には一般公開される予定で、「マクラスキー・ルーム」と名付けられた部屋も作られる。この建物の中心部分は、ハンフォード核処理施設で最も有名なマクラスキーの事故があった現場になる予定だ。「アトミックマン」の記録から、私たちが学ぶべき教訓はまだまだ数多い。

参考：「Daily Mail」、「People」、ほか

文＝三橋ココ

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