OCSってなんだ?摘出後の肺を「呼吸させて」保存!? 移植まで「生かしておく」最新医療技術!
■識者の見解は?
この技術は、取り出された臓器を氷漬けにして保管していた従来の手法に取って代わる可能性があると指摘するのは、「ロナルド・レーガン UCLA メディカル・センター」の心肺移植プログラムを指揮する、Abbas Ardehali医師だ。彼は、「現在用いられている手法は、非常にデリケートな肺を保管・輸送するために最適なものとは言えない」「冷凍保存の方法では、肺が少なからずダメージを受けてしまい、ドナーの体内にあった時と同等の能力を取り戻せない。しかし肺を呼吸させて保管すれば、移植後に能力は復活するだろう」と指摘する。
OCSで「呼吸したまま保管された肺」が初めて移植されたのは、2012年11月、肺繊維症を患っていた57歳の男性だった。手術の後は「大変気分がよく」「日に日に肺が強くなっていくことを実感できた」そうだ。現在もOCSは米国内での臨床試験段階にあるが、利用によって移植後の経過に著しい改善が見られるようになったという仮報告がなされている。TransMedic社は、すでに心臓をはじめとする他の臓器用OCSの開発にも着手しており、今後もさらに研究が続けられる計画だという。
臓器移植後の経過が悪く、最終的に命を落としてしまう例も少なくないが、今後さらなる医療技術の進歩によって、ますます臓器移植が身近なものとなってゆくのか。日本の状況も含めて見守りたい。
(グリーン・M)
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2024.10.02 20:00心霊OCSってなんだ?摘出後の肺を「呼吸させて」保存!? 移植まで「生かしておく」最新医療技術!のページです。移植、臓器、医学、肺などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで