ロボットは全ての労働を奪うのか! 20年後に訪れる悲劇が判明!

■ロボットがどんどん人間の作業を奪う

 動画では、まず簡単な軽作業からロボットに置き換わっていくと語っている。新しいスーパーマーケットでは、約30人のレジ打ちが採用されてきたが、30台のロボットに1人の監視役をつければ事足りるという。また、コーヒー店の場合も、細かい注文に応じて各店舗にバリスタを雇うのは難しいが、バリスタロボットがオーダーする人の顔からその人の好みを把握し、ネットワークでその情報を共有することによって、どこでも自分好みのコーヒーを飲むことができる。実際、ロボットが相手であるとか、陶器のカップでないことを気にするのは少数派ではないか?と、指摘する。日本でもここ最近、購入者の顔から性別・年齢を特定し、それにあわせたメニューを表示する自販機も登場している。


■馬の運命が人類の運命?

ロボットは全ての労働を奪うのか! 20年後に訪れる悲劇が判明!の画像2画像は「YouTube」より

 

 1800年代まで馬は、農作業の重要な役割を担い、交通手段としても広く利用されていたが、1900年代初頭自動車の登場によって、都市部から馬は姿を消して行く事になる。馬の数は1915年にピークを迎え、その後は減少傾向であえる。そして我々が知るように、馬に新しい仕事が与えられることはなかった。「新しい技術がよりよい仕事を作る」という経済概念は馬には適用されなかったのだ。そして今、まさにこの事態が人間に対して起きようとしているのである。車にその役目を追われた馬の運命こそが、今後我々が辿ることになる運命そのものだと、動画の「CGP Grey」は語る。

 自動車はさらに進化し、トヨタが謳う「究極の安全技術」である無人運転技術によって運転に人間は一切関与しなくなる。アメリカ国内では年間4万人(日本では4737名:2013年)もの人が自動車事故で命を落としているが、この数は激減することが予想されている。自動運転がパーフェクトであるとは言い切れないまでも、誤判断や眠気などの事故につながる要因がないことから、人間より賢いと言っても過言ではないだろう。

 無人運転技術によって、長距離トラックの仕事はもう消えたに等しい。労働組合が反発しようとも、大きな技術力の前にはなす術がないことは歴史が証明している。多くの運送会社では、労働者に支払う賃金は総費用の約3分の1である。長距離トラックは時間も費用もかかるし、事故はもっとお金がかかる。保険会社はロボットが起こした事故に対して保険料は払わないかもしれないが、それでも総体的に見れば安いと言えるのだ。


■より高度な職業の方が危険をはらんでいる!
 
 これまでの話は、肉体労働についてのみ適用されるように思われるかもしれないが、実際には医師や学者といった分野もロボットによってその仕事が奪われてしまうかもしれないのである。

 ウェブ・マガジン「Slate」のコラムニストであるファーハド・マンジョーは、「ロボットはあなたの仕事を奪うか?(“Will Robots Steal Your Job?”)」という連載コラムにおいて、「薬剤師の仕事は、米国ではすでに相当程度ロボットが行っている。患者の記録をチェックする、薬を用意する、瓶にラベルを張る、保険の請求をする…といった業務だ」と語っている。さらに、「医師や弁護士のような職業でさえ、ロボット化の波は避けられない。むしろ高給で専門分化された仕事の方がロボットに適している」と述べている。


■Bot(自動プログラム)の進化

 「Bot(自動プログラム)」は、デスクに座ってタイピングするより迅速で、なおかつ無形なプログラムは物理的ロボットよりずっと安価である。企業の観点からすれば、低コストでより生産性の多い方に分が上がるのは言うまでもないことだ。唯一人間がすることは熟練したプログラマがよりよいBotを探し、常に最新のものに書き換えるくらいである。今現在はまだ実現していないが、その作業すらコンピュータ自身で行うようになる日もそう遠くはないかもしれない。これは学問や株式市場にまで応用が効く。仮に実現すれば株の売買に取引所は不必要なものになり、Bot同士のやりとりになるだろう。

 また違う例を考えてみよう。例えば弁護士の仕事は、一見ロボットには向かないように見えるが、過去のデータベースをコンピュータで分析することで人手を介さずに仕事の相当部分を済ますことが可能になってきているのだ。余計な資料探しや事務処理を削減することによって、今後、弁護士に求められる仕事はどんどん減っていくことであろう。

 優れたBotは、コストや時間の面で人間を粉砕していくのは容易なことであろう。さらには医療の分野にもBotは有効だと考えられるのである。患者の声を聞き、それに対し膨大なデータベースから診断結果を出す。前述の自動車のように完璧である必要はなく、人間よりもミスを大幅に減らすことにその優位点があるのだ。常に最新情報から学習することができるBotが発達すれば大半の医師の必要性は少なくなる。「だから専門家、労働者も来るべきロボット時代について考えるべきなのです。あなたはもう特別な存在ではないのですよ」と、CGP Greyは指摘する。

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