「マンドラゴラだけは残る…」“ヒトラーの演説指南役”ハヌッセンが、死の前に遺した知られざる予言とは?

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古代医書に登場するマンドラゴラ
Wikipedia」より

■謎の死と、知られざるエピソード

 実はハヌッセンは、ナチスが忌み嫌うユダヤ人であったのだ。その出自が発覚したせいか今となっては知る術もないが、1933年3月24日、ハヌッセン夫妻は何者かに連れ去られ、4月7日に射殺死体となって発見された。犯人も動機も不明なままである。あるいは、第三帝国の予言者はヒトラー以外必要ないということだったのかもしれないが……。

 ハヌッセンには、知られざるもう一つの興味深いエピソードが残されている。彼がヒトラーに送ったマンドラゴラには、ある予言が付されていたのだ。そこには、「第三帝国は滅ぶが、マンドラゴラだけは残る」と秘かに記されていたという。そして実際、第二次世界大戦でナチス・ドイツは崩壊したが、ハヌッセンのマンドラゴラだけは、瓦礫と化した首相官邸から掘り出されたと伝えられている。


 既存の価値観が打ち壊され、時代が新しい権威を求める状況の下、一見変わった思想を掲げる奇態な人物が雨後の筍の如く登場する状況は、革命前のフランスでサンジェルマン伯爵やカリオストロ伯爵などが脚光を浴びた前例とも比較可能な、格好の研究対象かもしれない。さて、先の大戦が終結してから間もなく70年になろうかという現在の日本。政治の分野では、時代の転換点とも呼ぶべき動きが見られるが、果たしてオカルトや神秘主義の分野でも何らかの動きがあるだろうか? 科学や物理学の研究進捗状況も含めて、見守りたいところだ。

羽仁礼(はに・れい)
一般社団法人潜在科学研究所主任研究員、ASIOS創設会員

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図解 近代魔術

知られざるドイツの歴史

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