第三次世界大戦は本当に起きるか? 11人の専門家が本気で検証!
■対テロ戦争=第三次世界大戦なのか?
また、国家ではない組織や集団、対テロの戦いは、現時点でも具体的な脅威ではあるし、イスラム国やシリアをはじめとした中東の各地域では戦闘が泥沼化していき、解決の糸口は見えていない。
『第三次……』のなかでも、中東がどうなっていくのか具体的な予想はできておらず、むしろ「今よりもシンプルになることはない」という。しかも、より恐ろしい事態を懸念する声が多かった。
以前は戦争地域で実戦経験を積んだテロリストが外国に渡ってテロ攻撃をすることが懸念されていた。ところが、ホームグロウン・テロリスト(国外の過激思想に共鳴した、国内出身者のテロリスト)のような思想に傾倒して、関係のない場所で行動を起こす者まで出現してきたのだから始末が悪い(ボストンマラソン爆破事件など)。これは少なくともテロとの戦いを含めて、これまでの戦争とは違う価値観で動いている。
・日本はテロに狙われやすい国?
そして、現時点では日本が国際的なテロ組織の標的として攻撃されていないとはいえ、今後、テロ組織の攻撃対象となるリスクは高まる可能性はある。実際、多くの専門家が日本の空港、発電所、公官庁といった施設のセキュリティの脆弱性を指摘している。つまり、テロリストにしてみれば実に破壊しやすいのである。
すでに世界各地でテロが起きている現在では、日本に限ったことではない。ある意味この状態は十分に第三次世界大戦といえるかもしれない。もしくは、第三次世界大戦はすでに勃発しているという見方もある。ただし、戦争の舞台は、宇宙や電脳世界へと移っていてサイバー戦争や宇宙開発競争といった形になっていて一般市民の目に触れない場所で起きているというのだ。2014年12月にソニー・ピクチャーズが映画公開をめぐって北朝鮮のサイバー攻撃を受けたことは記憶に新しい。また、宇宙開発も火星の探査や小惑星の調査だけではなく、ロケットの打ち上げ技術そのものが大陸間弾道ミサイルの技術に直結したり、人口衛星の利用で位置情報の精度、敵国のリサーチなどの情報戦に圧勝することもできる。そのため、現在では中国やほかの国々も開発競争に参加している。
『第三次……』では、各論者の現状と将来への見方として重なっている部分がいくつかある。言い方は異なるがおおむね次のようなことを述べている。
後世の歴史家からすれば第一次世界大戦以降、100年間はずっと断続的に戦争をしていたと判断されるかもしれない。それほど、世界は平和ではなく、争いに満ちている。
日本人の多くが戦争を肌で感じない70年を過ごしたことは奇跡的である。だからといって先入観や偏見で身勝手に読み解いたり、ましてや目を背けるのではなく、戦争を知らず、平和を願う日本人こそ現代の戦争を知るべきなのだ。そうすることで、初めて平和を目指すスタートラインに立てるのだという。
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2024.10.02 20:00心霊第三次世界大戦は本当に起きるか? 11人の専門家が本気で検証!のページです。テロ、丸山佑介などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで