人工知能は人類を超えるか? SF好きは絶対に見るべき「人工知能映画」5選!

■『ウエストワールド(1973年作 原題:Westworld)』

人工知能は人類を超えるか? SF好きは絶対に見るべき「人工知能映画」5選!の画像3画像は、『ウエストワールド』(ワーナー・ホーム・ビデオ)

 ただの故障でも、人間の能力を上回るロボットを敵にまわすと怖いという映画である。舞台は近未来、砂漠に建設された大人向けアミューズメント施設「デロス」だ。

デロスは、

・古代ローマ帝国
・中世のヨーロッパ
・開拓時代のアメリカ西部

 というエリアに分かれており、訪れた観光客はそれぞれ好みの世界で、ローマの貴族や中世の騎士、あるいは西部のガンマンになりきり、自分のやりたい事をして過ごせるのである。

 それぞれのエリアで観光客の相手をするは、施設の中央コンピュータに管理されたロボットで、観光客を傷つけることは絶対出来ないようにプログラミングされていた。

 主人公は西部の世界…“ウェストワールド”でガンマンになり、ロボットガンマンを散々撃ち殺して、西部時代を満喫していたが、そんなデロスの舞台裏では、ロボットが指令に従わず、人間を襲うという不具合が発生していた。

 デロスを経営する上層部は、小さいな事故だと判断して施設の運営を強行するのだが、やがてロボットは人間に対して完全に反旗を翻し、観光客を殺し始めるのである。

 映画でも原作小説でも、ロボットたちが人間を襲い始める理由は、ハッキリ明記されておらず、単なる故障だと思われるが、管理コンピュータが中央制御室を真空にして、施設をコントロールするオペレーターを皆殺しにするシーンを見ると、コンピュータの反乱だとも言える。

 作品のメイン舞台である“ウエストワールド”で、主人公たち人間を狩るロボットは、西部劇の名作『荒野の七人』で主人公を勤めたユル・ブリンナーで、衣装も『荒野の七人』と同じだったりする。ヒマな人はチェックしてみよう。

■『ターミネーター(1984年作 原題:The Terminator)』

人工知能は人類を超えるか? SF好きは絶対に見るべき「人工知能映画」5選!の画像4画像は、『ターミネーター』/20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

 軍事の全てを管理する国防コンピュータの反乱…といえば、すでにありがちな設定だが、コンピュータと人類の戦いを直接描いたのではなく、そこにタイムマシンを絡めたストーリーがメインである。

 人類に対して反旗を翻したコンピュータ“スカイネット”と人類の戦いは、人類の勝利で終結しようとしていたが、スカイネットは人類のリーダーであるジョン・コナーが生まれるのを阻止しよう計画する。

 未来にジョンを産むことになるであろう、サラ・コナーという女性を殺害するため、殺人ロボットターミネーターを現代(映画製作当時のリアル現代1984年)にタイムマシンで送ったのである。

 人類はスカイネットを制圧した直後、その事実を知って、ターミネーターの行動を阻止するため、人間の戦士を同じ時代に送り込み、人類の存亡をかけた戦いが始まった…。

 そんなわけで、この作品は直接的にコンピュータと人類の戦いを描いたものではない。しかし生体組織をまとったロボット、ターミネーターのリアルさや、何度撃退しても襲ってくるターミネーターしぶとさは、SFホラーとして今観ても十分魅力的な映画だ。

『ターミネーター』は大ヒットして、続編や世界観を共有したTVドラマが製作されている(TVドラマ『ターミネーター:サラ・コナークロニクル』は『ターミネーター2』の続編で、映画『ターミネーター3』とは関係のない、パラレルワールドになっている)。

 ちなみにこの映画でターミネーター役を演じたアーノルド・シュワルツネッガーは、企画当初ターミネーターからサラを守る人類戦士・キース役をオファーされたのだが、シナリオを読んで自らターミネーター役を演じる事を希望した。

 すでにハリウッド俳優としてブレイクしていた、シュワルツネッガー氏のワガママといえばワガママだが、結果的に作品をヒットさせた要因のひとつになっている。

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