19歳なのに7歳の容姿!! 究極の童顔少女、苦難続きの人生に光見えた=中国
実年齢より少しでも若く見られようと、多くの人は涙ぐましい努力を続けている。最近では、あどけない子どもっぽさを演出する「童顔メイク」まで流行っているようだ。しかし世界には、メイクなどしなくても圧倒的な若さを保ち続ける、つまり幼いままで成長が止まってしまった人が存在する。
今月9日付の英紙「The Daily Mail」によると、中国四川省に暮らすゼン・ユイシャンさんは、19歳にもかかわらず7歳児の容姿を持つ女性だ。その原因は、幼少期に脳下垂体に発生した腫瘍が、彼女の成長を止めてしまったことにあるのだという。
脳下垂体とは、その名の通り脳の直下に位置し、さまざまなホルモンの分泌をつかさどる豆粒大の器官だ。そのため、7歳で脳下垂体腫瘍と診断されたゼンさんの身体では、成長ホルモンや性ホルモンの分泌がストップ。適切な治療を受けることもできなかったため、彼女は永遠の7歳として生きることを余儀なくされたのだ。
ゼンさんの人生は、これまで苦難の連続だった。まず、脳下垂体腫瘍を患った娘の治療方針をめぐり両親が対立、そして離婚。娘を引き取った父親は、治療費を捻出することができず、病気は放置されてしまう。やがて生活に困窮すると、2人は各都市を転々としながら物乞いで暮らし始める。一向に成長しないゼンさんの不思議な容姿が、人々の同情を集めるために一役買ったのだ。ところが2013年に父親が胃ガンで死去、その後のゼンさんは1人で必死に生き抜いてきた。
しかし今、そんなゼンさんに救いの手が差し伸べられた。性別も分からないほど悲惨な姿で物乞いをする様子を見かねた夫婦が、彼女を養子として迎え入れることを決めたのだ。すでに自立した2人の娘に次ぐ3人目の娘を得たグオ・リュー(50)さんは、
「旧正月が開けたら、ゼンを治療できる医者を探しに北京まで行くつもりです」
「今のところ彼女は元気にしていますが、私たちが面倒を見てあげられなくなっても問題がないように、自立を助けてあげたいのです」
と語っている。ゼンさん自身も、新しい両親を愛しているようだ。彼女にとって一番の望みは、学校に通うことだという。
さて、オックスフォード大学のアシュリー・グロスマン教授(内分泌学)によると、小児期の脳下垂体腫瘍は非常に稀なもので、現在は1日1回成長ホルモンを注射する治療法も確立しているようだ。ゼンさんに効果があるかは彼女の骨年齢次第だが、試してみる価値はあるという。心優しい両親のもとで、新しい人生をスタートさせたゼンさん。今後は、これまで諦めてきた色々なことに挑戦してほしい。
(編集部)
参考:「The Daily Mail」、「Oddity Central」、ほか
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