選択的摂食障害 ― 31年間ピザしか食べない女性の理由はイギリスの食事がマズすぎるせい?
世の中には食べ物の好き嫌いの激しい人がいるが、イギリスの33歳の女性、クレア・シモンズさんは、2歳の時から、チーズとトマトのピザ以外のものを口にしていない。
とにかく彼女はそれ以外の食べ物を食べることに恐怖を感じてしまうのだ。ほかのものを無理矢理口に入れても瞬時に吐き気がして、吐いてしまうという。『(ピザではなく)●●●はいかが?』と言われるだけで背筋が凍る思いをするそうだ。これは選択的摂食障害(SED/Selective Eating Disorder)と呼ばれる症状によるもので、多くの場合、幼少期に食べ物に関して非常に不快な経験をした結果起きるものだ。
クレアは、「SEDは偏食じゃないわ、立派な精神障害なの。人からワガママでほかの食べ物を食べてないと思われると、本当に腹が立つ」と語っている。
本人的にも、体によくないとはわかっている。しかし、止めることはできない。
クレアのほかにも、19歳のソフィー・レイさんも8年間、やはりチーズとトマトのピザのみで過ごしている。17歳のステイシー・アーヴィンさんの場合も、15年間、チキンナゲットと少量のフライドポテトのみで生きている。29歳のデイブ・ナンリーさんは1年間で108Kgものチェダーチーズを食べるが、気取った気分のときはレスターチーズとポテトチップスに切り替えることができるという。また、19歳のジョージー・リードマンさんは9歳の時に激しい食中毒にかかった経験以来、具なしのインスタントラーメンしか受けつけなくなった。33歳のアンドリュー・フォスターさんは、ここ26年ほどはプレーンビスケットのみ食べている。
そんな中、20歳のハナ・リトルさんは、15年間ほぼフライドポテトのみの食生活を続けていたが、工場に就職すると、体力が続かなくて頻繁に倒れるようになった。そして、催眠療法を受けたところ、「食べ物に対する恐怖は、幼少期のトラウマにつきまとう恐怖心が原因のことが多いため、潜在意識を開放すれば、恐怖を乗り越えることができる」と催眠療法士に告げられたという。その言葉通り、ハナは約1時間の催眠治療のあと、なんと「ピザ」を口にすることができるようになったという。
しかし、不思議なことに、ここに挙げられた人たちは全員、なぜか英国の出身なのである。(ほかの国の症例は、調べてもほとんど出てこなかった/筆者調べ)
おまけに、ビスケットばかり食べているアンドリューさんは、なんとテレビにも出演するほどの有名シェフ。もちろん、彼は自分の料理の味見はしない、というかできない。そんな人がシェフになれてしまう国、イギリス。彼らの摂食障害に、昔から“マズい”と不評のイギリス料理が絡んでいるのでは、と思うのは筆者の思い過ごしだろうか?
(五月松鯉)
参考「Mirror」「DailyMail」「Oddity Central」
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