ホラー映画『ソウ』で【封印】された地下鉄サリン事件!?
――絶滅映像作品の収集に命を懸ける男・天野ミチヒロが、ツッコミどころ満載の封印映画をメッタ斬り!
【今回の映画 『Saw』】
「地下鉄サリン事件」。1995年3月20日午前8時頃、東京の地下鉄車輌内で、オウム真理教のメンバーらが化学兵器に使用される神経ガス「サリン」を散布し、乗客・駅員ら13人が死亡、6,000人以上が負傷する(現在も後遺症に苦しむ被害者が多数存在する)という、日本犯罪史上最悪の無差別テロだった。東京在住の私は、事件発生時刻が通勤時間帯とあって、すぐさま地下鉄を利用する友人たちに安否確認の連絡を回したのを覚えている。身近に起きた前代未聞の恐怖であり、まさに悪夢としか言いようのない出来事だった。
今年も3月20日の数日前から、テレビ各局で特集番組が放送された。しかし、驚いたのはどの局でも「事件の風化」を危惧する旨を述べていたことだ。確かにいかなる大事件・大事故・大災害であっても、時の経過と共に民衆の記憶から次第に薄れていくものだ。だからこそ、何も知らない純粋な若者がテロ組織に取り込まれていくのかもしれない。それを阻止するためにも、リアルタイム世代が子どもたちに語り継いでいかなくてはならない。
さて、長期に及ぶ裁判や実行犯捜索のため、連日報道が行われ、10年経っても地下鉄サリン事件の記憶が全く薄れていない2005年。その年、アメリカの人気ホラー映画の上映に際し発生した騒動は、当事国とそうでない国の温度差を如実に表し、別の意味で驚かされた案件だった。
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2024.10.02 20:00心霊ホラー映画『ソウ』で【封印】された地下鉄サリン事件!?のページです。ホラー、Saw、ジグソウなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで