イエスは偽預言者、キリスト教は弟子の妄想!? 「マンダ人」とフリーメーソンが知る“真実”

 昨年6月以来、イラクとシリアでイスラム教スンニ派の過激組織「イスラム国」(IS)が急速に勢力を拡大し続けている。その過程で、イラク北部に住む少数宗派「ヤズィード派」が包囲され、虐殺の危機に直面したことは全世界で報道された。「ヤズィード派」の窮状は、欧米諸国が「イスラム国」空爆に踏み切るきっかけともなったが、この宗派は周辺のイスラム教徒からは悪魔崇拝とみなされている。それ以外にも、中東には独特の占星術を伝える「サービア教徒」や、アッシリア帝国の末裔を自称するアッシリア人キリスト教徒、レバノンで歴代の大統領を輩出しているキリスト教マロン派など、秘教的な宗派がいくつも生き延びている。イラク南部に住む「マンダ人」も、彼ら独自の宗教を古くから守り伝えてきた集団だ。

Mandaeans.jpgマンダ人「Radio Free Europe / Radio Liberty」より引用


■イエスを忌避し、ヨハネを崇拝するマンダ人

 マンダ人の起源については、かなり古いという以上に判然としない。しかし彼らは、ヨーロッパでは4世紀までに絶滅したとされるキリスト教の異端「グノーシス派」の一派を信じている。そして、その教義の中には、現在のキリスト教の根本さえ脅かしかねない、重要な要素も含まれるのだ。

Mandaeans_2.jpgマンダ人「Radio Free Europe / Radio Liberty」より引用

 以前トカナで紹介したマーシュ・アラブと同じく、マンダ人はイラク南部のチグリス・ユーフラテス川の河口近くに住んでいる。彼らが水辺を選んで住む理由は、彼らが洗礼者ヨハネを崇拝し、全身を水に浸す方式の洗礼を行うためである。

『新約聖書』によれば、洗礼者ヨハネとは神の子イエスに洗礼をほどこした人物であり、いわば救世主イエスの“先触れ”のような役割を担わされている。ところが、同じ『新約聖書』の諸文書を詳しく読んでみると、ヨハネの信者はパレスチナのみならず非常に広範囲に存在したことがわかる。たとえば「マルコによる福音書」第1章第4節では、「ユダヤの全地方とエルサレムの住民は皆、ヨハネのもとに来て、罪を告白し、ヨルダン川で彼から洗礼を受けた」とあるし、「マタイによる福音書」にも同様のことが記されている。さらに「使徒言行録」第18章第25節には、小アジアのエフェソスにもヨハネの信者がいたことが記されている。

 そして、このようなヨハネを信奉する集団であるマンダ人たちは、キリスト教が神の子であり救世主として崇めるナザレのイエスを、簒奪(さんだつ)者であり、偽預言者として忌避しているのだ。

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