92歳老婆の腹から「ミイラ化した巨大胎児」 ― 剥がせぬミイラに医師が出した答え= チリ
■胎児のミイラを取り出せるか?
このミイラの発見をうけて、婦人科医・外科医などさまざまな専門医による医療チームが、どのように摘出するかを検討したが、この地域を管轄するバルパライソ州保健局のダゴベルト・ドゥアルテ医師が出した答えは「手術をしない」というものだった。
「どのような方法を検討しても、彼女の92歳という年齢が大きな障害となる」
「ミイラの一部は彼女の体組織と同化しており、これを外科的に剥がすことは危険が大きすぎる」
「ミイラを取り出すリスクと、彼女の今後の余生を天秤にかければ、やはりこのままにしておくほうが彼女のためだ」
と、医師は手術の難しさを説明した。
■抱えていたのはミイラだけではなかった
結局、エステラさんは痛めた肘の怪我が回復したあと、そのまま退院して自宅で静かに暮らしたというが、それ以来、続報は出ていない。女性の権利問題、特に妊娠や出産が絡む事件については、カトリック信者が多数を占めるチリでは非常に慎重に扱われるのだ。このニュースも各紙控えめに扱っており、彼女の生い立ちに関する言及は最低限に留められていた。
チリでは現在に至るまで人工中絶が法的に認められておらず、違法な人工中絶や妊娠、堕胎に伴う事件が社会的関心として政治の争点となっているほどだ。そのため、この事件は単に医学的に特異なケースなのではなく、彼女が公言できなかったことも含めて、チリ社会が抱える問題と深く関わっているのだ。
(文=ラウタ郎)
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2024.10.02 20:00心霊92歳老婆の腹から「ミイラ化した巨大胎児」 ― 剥がせぬミイラに医師が出した答え= チリのページです。ラウタ郎、石灰石児などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで