北朝鮮へ渡って40年以上のよど号犯が暮らす「日本人村」の日常とは?

「われわれは明日のジョーである」

 1970年、共産主義者同盟赤軍派のメンバーはそんな言葉を残して、日航機「よど号」をハイジャックし北朝鮮に渡った。それから40年以上の月日が経ち、現在でも一部のメンバーとその妻らは北朝鮮で暮らしている。日本と国交がなく、閉ざされた国として知られる北朝鮮で、彼らはどのように暮らしているのか。よど号メンバーが生活する「日本人村」を訪れた編集者・椎野礼仁さんが8月、都内の集会で彼らの暮らしぶりを語った。

 よど号メンバーとその妻らが暮らす「日本人村」は、平壌の中心部から25キロほどのところにある。敷地は広大で鉄筋アパートや食堂棟、事務棟のほかに、過去にはメンバーが体力づくりに使用したというマラソンコースもあるという。

 この「日本人村」では一時、メンバーとその妻、子どもの計36人が暮らしていたが、現在は若林亮盛、小西隆裕両容疑者ら6人が暮らすのみだ。この地で、以前までは商社などを経営していたが、メンバーの減少で経営から撤退。平壌中心部にあった事務所も返却し、メンバーは日本からの来訪者の対応や論文執筆などをして過ごしている。

北朝鮮へ渡って40年以上のよど号犯が暮らす「日本人村」の日常とは?の画像1※画像:若林亮盛横顔

 北朝鮮といえば、海外の情報から遮断されているイメージが強いが、日本人村には3機のパラボラアンテナが設置され、NHKや米CNNなど衛星放送の視聴が可能だ。メンバーは海外ニュースで中東の民主化運動「アラブの春」を知り、興味を持っていたという。また、若林容疑者は英サッカー、プレミア・リーグのリバプールのファンだといい、衛星放送でサッカーの試合を視聴。自室には、リバプールやサッカー日本代表のユニフォームが飾られていたという。

北朝鮮へ渡って40年以上のよど号犯が暮らす「日本人村」の日常とは?の画像2※画像:左事務棟、右ゲストハウス、中にパラボラアンテナ

 さらに2013年には北朝鮮に依頼し、光ファイバーが敷設されたため、インターネットを介してのネットサーフィンはできないが、メールの送受信が可能となった。14年からは日本にいる支援者にメールで文言を送り、その人が代理で投稿する形でTwitterも開始した。若林容疑者の妻の佐喜子容疑者は、Twitterで「じぇじぇ!」とツイートしており、ここでも日本のドラマなどを視聴していたことがうかがえる。現在はHNKの大河ドラマ『花燃ゆ』の視聴率が悪いことを気にかけているとか。

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