「捕鯨には反対するのに、コアラは殺処分」増えすぎたコアラ、安楽死へ!!=豪
見た目のかわいらしさに加え、馴染み深いお菓子「コアラのマーチ」の影響もあってか、日本でも人気の高いコアラだが、オーストラリア・ビクトリア州では野生のコアラが増えすぎており、その結果コアラを“安楽死”させる方針だという。同ニュースを受け、日本では「かわいそう」「ペットにできないのか」という声と共に、殺処分の対象を指摘する声が多く上がっている。
ビクトリア州では、適正とされる“1ヘクタール当たり1匹”というコアラの数が、“1ヘクタール当たり11匹”になっていた。そのため、食料が足りず、飢えて弱ってしまうコアラが見られたという。そこで2013年~14年にかけて、複数回にわたり、獣医が薬物注射によってコアラ約700匹を安楽死させた。
秘密裏に行っていた“間引き”と呼ばれるこの行為が今年3月に発覚。当然のごとく、保護団体などから批判の声が上がった。しかしオーストラリアでは、国全体でコアラ保護を定める法律はなく、判断は各州に委ねられている。さらに、コアラが生息する国内4州のうち3州はコアラを希少種と定め、保護の対象としているが、ビクトリア州ではコアラの法的保護はされていないため、間引き自体は決して違法ではなかった。
今月21日、そのビクトリア州で、減らしても減らしても減らないコアラの生息調査に乗り出した。なお、2週間かけて300~400匹を調査し、健康状態が悪いと判断されたコアラは安楽死させる方針だという。この報道に、日本からは「ペットとしてどうにかできないのか」「世界中の動物園にいくらでも配布できそうだけどな」といった声が多く見られたが、今回の調査の結果、安楽死の対象となったメスのコアラの子どもについては、引き受ける動物園を募集することに。「メスのコアラの子どもだけか」と思わなくもないが、3月に行われた間引きに比べれば、多少なりとも改善されていると言えよう。
ただ、同ニュースで解せない点がひとつ。世間からも「イルカやクジラは殺しちゃダメでコアラはいいのか」「捕鯨には反対で、コアラ処分はOKってどういうこと?」「クジラ&イルカと、コアラ&カンガルーの違いは何?」といった声が上がっている。オーストラリア人の実に94%が反捕鯨であるにも関わらず、同じ哺乳類であるコアラは殺処分することに対しての疑問の声だ。
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