時速3954km・加速度965G…… 米海軍が1953年に「鳥でも航空機でも気球でもない」と結論づけたUFOフィルム分析

【DOW-UAP-D098】時速3,954km・加速度965G——米海軍が1953年に「鳥でも航空機でも気球でもない」と結論づけたUFOフィルム分析の画像1
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 米戦争省が進めるUAP資料の公開の中に、70年以上前の分析報告書が紛れ込んでいた。文書番号はDOW-UAP-D098。1953年5月、米海軍がモンタナ州とユタ州で撮られた2本のフィルムをコマ単位で解析し、青白い物体の速度と加速度をはじき出した記録である。

 導き出された数字は、当時の航空機の性能を桁違いに超えていた。しかも海軍は、鳥・航空機・気球という常識的な答えを、印象論ではなく計算によって消していったのだ。

乾ききった16mmフィルムを22倍に拡大——海軍写真判読センターの執念

 ユタ州の映像が撮影されたのは1952年7月2日、16mmのカラーフィルムだった。ワシントンの米海軍写真判読センターに届いた時点で、フィルムはすでに乾いて脆くなり、扱えば裂けかねない状態だったという。

 そこで技術者たちは複製を作り、本格的な解析に入る。1コマずつをガラススクリーンに約22倍で投影し、光点の位置を1枚ごとにトレースして比較していく。ファイルには、その作業から生まれた軌跡図や輝度の測定値が今も綴じられている。

 1〜2コマだけ現れる赤や緑の斑点は現像上の欠陥、点状の汚れは水滴の跡として切り離された。残った光点は青白く、移動に伴って明るさと見かけの大きさが変わるという一貫した特徴を示していた。

 ちなみにこのユタの映像は、UFO史で「トレモントン・フィルム」として知られる有名な映像と日付も条件も一致する。

時速3954km、加速度965G——数字が潰した「反射する気球」説

 最初の難関は、光点の明るさが変わることだった。海軍は写真濃度を測定して物体と背景の空を比較し、この変化が太陽光の反射で説明できるかを検証している。反射率の高い気球なら、向きが変わるたびに大きさも明るさも変わって見えるからだ。

 だが運動の計算がその説を打ち砕く。算出された速度と加速度は反射気球という解釈を排除する、と報告書は記す。

 物体は約90秒間も広い視野角を横切りながら、回転する反射面なら生じるはずの点滅をまったく見せていない。大気層に反射した光が急な運動に見えた可能性も、幾何条件と明るさの変化が噛み合わないとして退けられた。

 そして数値である。カメラから約5マイル(約8km)という想定距離のもと、ユタのフィルムから55回の測定が行われ、速度は時速378マイル(約608km)から2457マイル(約3954km)と算出された。

 物体の大きさは約16フィート(約4.9m)から98フィート(約30m)。加速度の最大値は約965G、最大減速度は約1479Gに達している。

 ただし海軍は、5マイルが仮定にすぎないと自ら明記している。約50フィート(約15m)の物体が5マイル先にあれば構造の細部が写るはずだが、それが見えないためだ。計算の前提は最小値を与えるもので、実際はさらに速かった可能性も残る。

画像は「war.gov」より

「12.5の倍数」で並ぶ加速度と、25フレームごとに融合する光

 1950年にモンタナ州で撮影されたフィルムを、海軍はより信頼できると判断していた。地上の見慣れた物体が写り込み、基準点として使えたからだ。300回を超える測定の結果、主要な2つの物体の最大速度は時速1000マイル(約1600km)を超え、加速・減速はいずれも数百Gに達した。

 奇妙なのはここからだ。加速度の算出値に、およそ12.5の倍数が繰り返し現れる数値パターンが記録されている。文書はその理由を説明していない。

 編隊の動きも尋常ではない。物体は互いに対して反時計回りに楕円に近い軌道を描き、2つがカメラの視線を横切ると1つの光に融合し、やがて再び分離する。この融合と分離が約25フレームごとに繰り返されたという。

 大角度の急旋回、他が動く中で静止したままの物体、視野の内側で消える物体。それらはすべて記憶や証言ではなく図面に落とし込まれた。予備資料は天文学と物理学の専門家にも示されたが、撮影時の条件下では自然現象で説明がつかず、人工物としても認識されなかったと文書は記す。

 1953年の調査には限界もあった。機材も予算も人員も足りず、すべてのテストを実施できなかったと文書自身が認めている。つまりこのファイルは、物体の正体を名指ししてはいない。

 それでも、測って、図にして、既知の説明を1つずつ潰した末に残った一文の重さは変わらない。その構造も設計も材料も、既知のいかなるものとも異なるはずだ——1953年5月、海軍はそう書いた。当時は資金も機材も足りなかった。では、資料が表に出た今なら、この数字を検証できるのだろうか。

参考:Above the Norm NewsDepartment of War UAP Release 05、ほか

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