“世界で最も危険な島”「炭疽菌島」に潜入したYouTuberが採取した土壌サンプルの衝撃の結果

「呼吸するだけで死ぬ」とまで言われる島が、英国に実在する。大げさに聞こえるかもしれないが、これはれっきとした歴史的事実に基づく話だ。スコットランドの海岸線に点在する小島のひとつ、グルイナード島は、かつて「炭疽菌島(アンスラックス・アイランド)」と呼ばれ、長年にわたって立入が事実上禁じられてきた。
そこに、ガスマスクと白い防護服を身につけて乗り込んだ男がいる。YouTuberのダラ・タ(Dara Tah)だ。彼は「政府が何かを隠している」という確信を胸に、友人のマット・ジェームズとともにこの”死の島”へと向かった。
炭疽菌爆弾の実験場——島が「禁断の地」になるまで

グルイナード島は、スコットランド北西部のゲアロックとウラプールの間に広がるグルイナード湾に浮かぶ小さな島だ。1942年、第二次世界大戦中に英国政府の軍需省が炭疽菌爆弾の実験をこの島で実施した。土壌は炭疽菌に汚染され、1945年には「居住不可能なほど汚染されている」と公式に認定された。
炭疽菌とは、皮膚潰瘍・ショック症状・最悪の場合は死に至る、胞子を形成する細菌による感染症だ。米国のメイヨークリニックも「まれではあるが深刻な疾患」と位置づけている。要するに、冗談抜きでヤバい菌である。
さらに興味深いのは、この島の汚染が長年にわたって一般には知られていなかったという点だ。1980年代、「ダーク・ハーベスト・コマンドーズ」と名乗る活動家グループが島の土壌を採取し、英国政府機関にその土を送りつけるという行動に出た。これが引き金となり、ようやく大規模な除染作業が行われることになった。「活動家が政府を動かした」という、なかなかに痛快なエピソードでもある。
「全部燃えてしまっている」——焼け野原の島と政府陰謀論
そして2022年、島に山火事が発生した。ダラ・タはこの火災が偶然のものではなく、政府が証拠を隠滅するために意図的に起こしたものではないかと疑っていた。陰謀論的な文脈でよく語られる「都合の悪い真実を焼き払う」という展開——まさにそういう疑念だ。
島に上陸したダラとマットは、そこで見た光景に言葉を失った。「島には何もない。全部ただ焼けてしまっている」とダラは語っている。地表には動物の頭骨が転がっていたが、生きた野生動物は一切確認できなかった。何かがいたはずの場所に、命の気配がまるでない。ホラー映画的な情景だが、これは現実だ。
ふたりはガスマスクを装着し、互いの体を消毒しながら夜営の準備を整え、島での一泊を敢行。その間に土壌サンプルを採取し、分析のためラボへ送付した。

「炭疽菌は検出されず」——ラボの結果が示したもの
帰宅後、ダラの元に届いた検査結果は衝撃的なものだった。「炭疽菌島は炭疽菌フリーだ」と彼は報告書を読み上げながら語った。「バチルス・アンスラシス:検出されず。信じられない、本当に変だ!全部燃やして、消し去ったんだ」。
もちろん、この結果だけで「島は完全に安全」と断言することはできない。サンプリングの範囲や手法には限界がある。ただし、少なくとも彼が採取した土壌から炭疽菌は見つからなかった——それは事実だ。
英国のカルチャー誌「Far Out Magazine」によれば、グルイナード島は現在も私有地であり、火災後は新たな植物の芽吹きが見られる「自然再生の場」となりつつあるという。かつて生物兵器の実験場だった土地が、今は静かに草を育てている。
禁断の島は今、何を語るのか
グルイナード島の話は、第二次大戦期の生物兵器開発という、各国政府がいまだに語りたがらない歴史の断片を私たちに突きつける。英国で行われたこの実験は、いわば「自国の土地で自国民が口にする空気と土を汚染した」行為でもあった。その後長年にわたり、島の存在自体が隠されていたという事実は、現代の陰謀論文化の温床となるのも無理はない。
ダラ・タの動画は、センセーショナルな「潜入系コンテンツ」の枠を超えて、歴史的記録としての側面も持つ。土壌サンプルの結果がどうであれ、炭疽菌島と呼ばれた場所が今も存在し、誰かがその真実を知ろうとしている——その事実だけでも、十分に意味があるのではないだろうか。
参考:LADbible、ほか
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