18枚の民族写真に見る、失われた多様性 ~ 希望と嘆きの島 「エリス島」に入国した移民たちのフォトドキュメント

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 15世紀、探検家アメリゴ・ヴェスプッチによってその存在が明らかになったアメリカ。「移民の国」「人種のるつぼ」といわるアメリカ合衆国。1892年より移民の管理を目的として、ニューヨーク湾に浮かぶ僅か東京ドーム2.5個分しかないエリス島に入国審査局を設置、1954年の閉鎖までおよそ1700万人のヨーロッパ移民がここを通って入国した。今でこそ多様な文化が入り混じり、また新たな文化が生まれるアメリカであるが、エリス島を通過した当時の人々の写真を見ると、その原点を見ることができる。

■希望と嘆きの島

elis1.jpg画像は、「save ellis island」より

 1892年、増加する移民管理のために連邦政府はニューヨークから船で15分ほどのエリス島に入国管理局が設けられた。最初に彼らを迎えるのは大きくそびえる自由の女神である。しかし、実際は極めて現実的なものであった。自由の国というイメージとは裏腹に、移民達がエリス島に到着すると、検査官が船に乗り込み、ファーストクラス以外の乗客はエリス島へと連行され、そこで何か疫病を持っていないか検疫を受け、それが終わると姓名や所持金を含む29のチェックをパスして初めて入国許可が出るのであった。時に問題があれば島に拘留されることもしばしで、拘留中に3000人以上の移民が亡くなったと記録に残っている。

 新たな生活を求めて長い船旅をしてきた彼らにしてみれば「希望の島(Island of Hope)」であったエリス島であるが、健康上の問題や金銭的にその後の暮らしに不安要素があると判断されれば容赦なく本国へ送り返され、ここで生き別れた家族も少なくないという。約2%の入国希望者がアメリカの土地を踏むことさえ出来なかった。毎日多数の移民が入国するエリス島では大変な混雑で、入国審査を待つ人々が長蛇の列を作った。希望の島・エリス島は、一部の人にとっては、「嘆きの島(Island of Tears)」であったのだ。

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