時速9,000kmの圧倒的破壊力!! 2016年の最新レールガンの速さと強さがSFレベル!
レールガンとは物体を電磁誘導によって加速させて打ち出す兵器である。原理自体は学校の理科の授業で習うレベルのものであるため、昔からSF作品などに登場してきた。しかし現実においては、エネルギー源や発射に伴う耐久性に難があり、まだ実用化されてはないものである。
そんな未来の技術として語られがちなレールガンだが、2016年、ついに、アメリカ海軍が高速輸送船に搭載し、海洋上で実用化の試験を行うという。今までの兵器を圧倒的に凌駕する性能を持つレールガン、その威力を見てみよう。
■強いぞ! レールガン!
まず、使用される砲弾の大きさは155mm。これは、将来的にレールガンの搭載が噂される、米最新鋭の駆逐艦「ズムウォルト級」に現在搭載されている艦砲(155mm先進砲システム)と同程度のものである。しかし、この艦砲の射程はロケット補助推進を使用して約120km(使用しなければ約45km)であるのに対し、レールガンの射程は最大で200kmにも及び、東京から越後湯沢をも狙えてしまうのだ。
■速いぞ! レールガン!
また、レールガンから発射される砲弾の初速は時速約9,000kmにも上る。東京から発射したレールガンは、1分20秒後には越後湯沢に到達するのだ。これは先ほど比較対象とした155mm先進砲システムの初速、時速約3,000kmの3倍の速度であり、圧倒的な速度を実現している。
■安いぞ! レールガン!
これだけ高性能なのだからさぞかしお高いんでしょう…、そんな言葉をついつぶやいてしまいそうだが、レールガンはお財布にも優しい。今までのミサイルは、発射コストが50万ドル以上かかるのに対し、レールガンはなんと、2万5,000ドルほどで済んでしまうのである。浮いたお金で、上越新幹線に乗って東京と越後湯沢を約4,510回往復できてしまうのだ。
映像を見てもわかるように、非常に強力な兵器であるレールガン、戦争に使われるものであるという前提は別として、単純に好奇心をくすぐってくれるものである。日本では、レールガンにまつわるアニメもあることから、試験が無事成功した暁には日本のアニメファンからも祝福の声が上がるかもしれない。
(文=杉田彬)
参考リンク:「 Sputnik」、「 REUTERS」、ほか
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