「ソ連時代に超能力研究が盛んだったのは事実」ケロッピー前田インタビュー
――もし仮に日本が共産主義国家になった場合でもオカルトは残り続けると思いますか?
前田「日本の歴史って、古事記や日本書記にみられるように、もともとオカルト的に語り継がれてきたと思います。だから、日本が日本であるかぎり、オカルト的なものを守っていくんじゃないでしょうか。もし100年後、1000年後、共産主義のような国になったとしても、オカルト的なものはなくならないと思いますよ。共産主義国家が唯物論的な考え方からオカルトに対してアンチなのかといえば、そんなことはないんです。超能力の章で書きましたが、ソ連時代に超能力研究が盛んだったのは事実です。そこでは、超能力があるか、ないかより、その実用性を重視して、研究が進められていたんです」
――オカルトを信じない&バカにする人を即論破したいです。この本を読んで論破 できるようになりますか?
前田「論破できるかどうかはわかりませんが、議論においては、大いに助けになると思います。特に、この本は、70年代オカルトブームの基本情報を提供しているので、オカルトの自由を守るために、武器となるような知識はちゃんと書かれています。誰もが子供時代にオカルトにすごく惹かれるのは、学校で教えられていることや世間で常識とされているもの以外に、別のものの見方や考え方、さらにはみんなが知らない不思議な現象が存在するということを知った喜びがあると思います。だから、カウンター視点のオカルティックな知識を用いて、自分の人生をイマジネーション豊かなものにすることは、21世紀を生き抜くために非常に有効だと思うんです。そもそも、オカルトの話って、楽しいじゃないですか。だから、もっと自由にカミングアウトすればいいと思うんですよ。僕はオカルティックなものが大好きなんだって」
(聞き手=トカナ編集部)
[著者プロフィール]
前田亮一(まえだりょういち)
1965年東京生まれ、千葉大工学部卒後、白夜書房(コアマガジン)を経てフリーランスに。ケロッピー前田のペンネームで世界のアンダーグラウンドカルチャーを現場レポート、若者向けカルチャー誌『ブブカ』『バースト』『タトゥー・バースト』(ともに白夜書房/コアマガジン)などで活躍し、海外の身体改造の最前線を日本に紹介してきた。近年は、ハッカー、現代アート、陰謀論などのジャンルにおいても海外情報収集能力を駆使した執筆を展開している。
[刊行情報]
前田亮一 著『今を生き抜くための70年代オカルト』
光文社新書 2016年1月19日発売
本体価格820円(定価886円)
大槻ケンヂ氏推薦!
「僕らの体験したオカルト」とは何だったのか?
それを再考することは、もはや大人のたしなみ。
好奇心の火が必ず胸にまた灯る。
帯画:シライシユウコ
[出版記念イベント]
2月8日(月)19:30~ @高円寺パンディット
・http://pundit.jp/
前田亮一著『今を生き抜くための70年代オカルト』を解剖する!?
[出演]前田“ケロッピー”亮一[ゲスト]角由紀子(TOCANA編集長)、中田薫(ダークツーリズムジャパン編集長)、藤木TDC(フリーライター)、石丸元章(GONZO作家、ブルーズマガジン主筆)[MC]福田光睦(モダンフリークス)
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