マイク・ダウドという最凶の男 ― 米国史上最悪の警官が築いた「ドラッグ帝国」

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■クラック・コカイン組織の元締めに!

 1984年ごろから、アメリカではクラック・コカイン(水パイプなどで吸引するコカインの結晶で、粉末のコカインよりも価格が安い。通称・クラック)が爆発的なブームとなっていった。ニューヨークの街角には多くの密売人が立ち、若者からビジネスマンまでがクラックを買い求めた。

0203gangpolice02.jpg※画像:『mirror.co.uk』より

 日常業務としてニューヨークを巡回していたマイクは、密売人に自ら近寄って行き、警察の権力をチラつかせた。

「お前のビジネスに目をつぶる代わりに、売上の一部を俺によこせ」
 
 多少の金を渡しても、警察のお墨付きがもらえるならばと、密売人たちは要求に従った。これを繰り返すたびに、次第にマイク自身が、多くの密売人を従えるドラッグの元締めとなり、大量のクラック・コカインを仕入れ、それを息の掛かった密売人に売り捌かせた。

 ブームによってクラックの価格は上昇していったが、中毒者も右肩上がりに増えていたため、白い結晶は飛ぶように売れ、マイクの手元にも大金が転がり込んだ。

 26歳のマイクは、警察官としての給料は週に400ドルだったが、クラック・コカインの取り引きでは週に44,000ドルを稼ぎ出していたという。マイクは警察官では到底買うことのできない、新車のコルベットやリムジンを乗り回し、自宅も4件購入。夜な夜な美女たちとコカインパーティーを開き、この世の春を謳歌していた。

「俺はニューヨークに君臨する神になったんだ」

 多くの部下を従え、大金を稼ぎだすマイクは自信に満ちあふれ、犯罪に手を染めている自分が捕まるかもしれないとは、思いもしなかった。あまりにも大胆に行動していたため、それが功を奏し、同僚の警察官たちはマイクに疑いの目を向けることすらなかった。

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