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「ひかりの輪は宗教ではない」元オウム・上祐史浩＆一水会元顧問・鈴木邦男が語った“宗教とオカルト”

2016.03.26 12:00

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■鈴木氏・上祐氏のオカルト独占コメント掲載　鈴木「薬をもらったことがない」上祐「『ホントカナ』の精神で」

　イベント終了後、tocana読者に対し、おふたりから生コメントをもらった。

――まずは鈴木邦男さんへ質問です。tocana読者は心霊現象やUFOなどに興味がある方が多いのですが、鈴木さん自身はオカルト的な現象が自分の身に起こったことはありますか？

鈴木邦男

鈴木　ありますよ。生長の家のころには、周りの人が病気が治ったなどの体験談を語るんです。僕自身も薬をもらったことはありません。どんなに頭やお腹が痛くても、祈れば治る。実際に治りましたからね。それが自分の一番のオカルト体験です。今でも歯医者以外は全部自分で治してます。

――読者の方へメッセージはありますか？

鈴木　僕は人の迷惑にならなかったら、UFOでもなんでも信じていようといいという考えです。ただ、『みんなに知らせなければならない』という使命感にかられると危ないですが……。余裕の心を持って生きていけばいいと思います。

――上祐さんには少し切り口を変えて。イベント内のお話で一時期の麻原彰晃（松本智津夫）には超常現象的な直感力があったと認めてらっしゃいましたが、今考えれば、それもオカルトだったと思うのでしょうか？

上祐史浩

上祐　それはなにをオカルトと定義するかにもよります。科学で証明できないものが実際にあるかどうか。私はあると思います。例えば鍼灸指圧とかは国家資格もあって、国が保健医療として認めています。しかし、なぜ効果があるのか、科学的な証明はありません。気と呼ばれるものもそうですね。気を操る点においては、オウムや麻原も同じだったと思う。

――なるほど。たしかに針には科学的根拠がないとされていますね。でも、治る人は治る。

上祐　ポイントはそれを絶対視しないこと。人間の中にそういったオカルト的なものに敏感な人、長けている人はままいるぐらいに思った方がいいですね。また仮に自分にそういう神秘的な体験が起こっても、『自分がスゴい』と思い込まないようにして、バランス感覚を持って楽しんでもらいたいです。

――そういうものを普通の人が見たり、体験したときの対処法は？

上祐　オカルト的なこととは、本来放っておいていいことなんです。スピリチュアリズム、アンチスピリチュアリズムどちらの側にも劣等感があるんですよ。簡単にいうと神聖な体験があったとき、そこで「神だ」となると宗教になってしまう。

　そうではなく「あれはなんかステキな体験だったな」と考えるぐらいでいいんです。それが人間の真実です。小賢しい人間が「あれは本当だ。神だ」となってしまうのがいけないんですよ。

　それこそtocanaというサイトの「ホントカナ？」と流すぐらいの態度、中庸でいてほしいと思います。

――ありがとうございました。

　なお、この対談は5月7日発売の『紙の爆弾』（鹿砦社）に全容が掲載される。続きが気になる方はぜひともチェックしてほしい。
（取材・文・写真＝松本祐貴）

「ひかりの輪は宗教ではない」元オウム・上祐史浩＆一水会元顧問・鈴木邦男が語った宗教とオカルトの画像7

・紙の爆弾（鹿砦社）http://www.kaminobakudan.com/

上祐史浩（じょうゆう・ふみひろ）
1962年福岡県生まれ。早大大学院理工学研究科修士課程を修了後、宇宙航空研究開発機構に入団。退職後、オウム真理教に出家。1995年、地下鉄サリン事件発生時にはモスクワに滞在、事件後に帰国し、教団のスポークスマンとなる。偽証罪で逮捕され、出所後「アレフ」代表となるが、麻原・オウム信仰から脱却し、2007年に脱会、「ひかりの輪」を設立した。著書に『オウム事件 17年目の告白』（扶桑社）など多数。

鈴木邦男（すずき・くにお）
1943年福島県郡山市生まれ。1970年早稲田大学大学院政治学専攻修士課程中退。1972年に新右翼「一水会」を創設し、1999年まで代表を務める。2015年に顧問職も辞任。著書に『愛国と憂国と売国』(集英社新書)『終わらないオウム』著：上祐史浩鈴木邦男徐裕行　監修：田原総一朗（鹿砦社）など多数。

松本祐貴（まつもと・ゆうき）
1977年大阪府生まれ。フリー編集者＆ライター。雑誌記者、出版社勤務を経て、雑誌、ムックなどに寄稿する。テーマは旅、サブカル、趣味系が多い。2016年2月に初の著書『泥酔夫婦世界一周』（オークラ出版）を上梓。
・ブログ～世界一周～旅の柄：http://tabinogara.blogspot.jp/

協力：ライブハウス『晴れたら空に豆まいて』
http://mameromantic.com/