【3.11】震災直後と5年後を比較した定点観測 ― 消えたもの、放置されたもの…復興の現状とは?
未曾有の天災、東日本大震災から早くも5年がたとうとしている。約1万6千人の死者を出した大津波、それに続く1986年のチェルノブイリ以来最悪の原発事故はいまだ完全な収束を迎えていない。避難指示区域に指定された区域では残された施設がまるで廃墟のように佇んでいる。福島県の発表では、震災直後に約47万人いた避難者数は、翌年2012年4月に約34万4千人となり、今年1月時点では約18万人まで減少したという。
被災地の現状は海外でも高い関心が寄せられているなか、イギリス・デイリーメール紙は2011年に撮影された写真と今年に入ってから同じ場所を撮影したものを掲載し、比較している。
(震災当時の画像を引用しています。)
■宮城県、名取市
東日本大震災の津波の様子を捉えた写真は数知れないが、なかでもこの写真に津波に恐ろしさを覚えた方は多いのではなかろうか。名取市は農業が盛んなのどかな街で震災直前のデータによれば世帯数26,433名、人口73,502名。東日本大震災によって最大震度6強の地震が襲い、平成24年10月1日段階で死者数911人、行方不明42人という被害を出している。
2016年に入ってから撮影された写真。海岸線に沿って植えられていたクロマツの防災林は消え、そのかわりに海岸堤防が広がっている。画面下のレンタカー屋は同じ位置で営業している。津波浸水域に再生住宅を作るための盛り土が積み重なっているのが分かる。ただ、多くの人は同じ地には戻らない選択をしているという。写真中央にあるコンテナボックスらしきものが同位置にあるように見えるが、そのまま放置されたものなのであろうか。
同じ名取市の別地点。写真右中央に同じ建物があるのが確認できる。津波は何波も押し寄せ、その後発生した二次災害によって亡くなった方も多数いる。夜の漆黒の海に炎が浮かぶ様子は忘れられない。
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2024.10.02 20:00心霊【3.11】震災直後と5年後を比較した定点観測 ― 消えたもの、放置されたもの…復興の現状とは?のページです。原発、3.11、東日本大震災、アナザー茂、放射線、定点観測などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで