現代美術館の床に自分のメガネを置いてみたら…驚愕の結果とは?
この様子をTJ・カタヤン君が自身のアカウントからTwitterに投稿すると物凄い勢いで拡散され、先月末には7万RTに届く勢いであった。賛否両論あるものの、彼らの行動は一躍注目を集め様々なメディアから取材を受けることになるのであった。
■これがアート?ジョークでしょ。BBCの取材に対して
BBCの取材に対して、「自分たちは現代アートが嫌いというわけではないんだけど、美術館に来てみて展示されている多くの作品がまるでジョークなの? って感じたんだ。現代アートって凄いクールなものだと思っていたんだけど、マジでこれ何?っていうのが正直な感想だったんだ」と、ケビンは言う。
そこでふたりは自分たちにもできるのではないかと考え、まず帽子を床に置いてみたが反応は薄かった。そこで近くにあった筒型のゴミ箱を持ってきたが同じくあまり反応はなかったという。
●メガネが大ブレイク!
「そうしたらTJが、おいお前の掛けている眼鏡を置いてみろよと、何か閃いたように言ったんだ。それで眼鏡を置いて人々の様子を観察していると、帽子やゴミ箱の時と違って写真を撮る人まで出てきてそれがとても愉快だったんだ。ある人は大きな一眼レフで随分長いこと写真を撮っていたんだ。一番多い時で20人くらいの人が固まっていたよ」と、ケビン。
彼らとしてはたまたま大きな反応があったという感触のようだが、Twitterで一連の出来事を知った人からは、「君たちは自分のしたことをアートだとは思っていないだろうけど、これこそがまさにアートなんだよ」と彼らの行動を絶賛する声もある。
確かに人に感銘を与えることがアートのいち側面であるとするのであれば、彼らの眼鏡を置くという行動自体がアートなのかもしれない。しかし、ケビンはこういった賞賛の声に納得していないようだ。
「それは皮肉ってものだよ。自分たちはあくまでイタズラでやったに過ぎないんだから、それをアートだとかいうのは考えの押し付けだよ」と、語っている。
またBBCの他にもアメリカのニュース番組である「The Young Turks」でも取り上げられ、彼らの眼鏡作品は立派に市民権を得た模様だ。その様子が以下の動画である。
■物議をかもした行動への声
ケビン自身はアートと言われることに違和感を感じているようだが、SNS上で広く拡散されてしまった情報にもさまざまな意見が出されている。その中からいくつか紹介しよう。
・これだから現代アートは好きになれないんだよね。結局分かったふりをしているカモからお金を巻き上げているんだよ。
・実際彼らのしたことがアート界で今行われていることなんです。現代アートはナンセンスの固まりなんです。もしかしたらこの眼鏡にも高値がついたかもしれませんね!
・現代美術館に行ってタイル張りの床と思って歩いていたら、実はタイルのアート作品だったってことを思い出したわ。
・できそうだ思うのと、実際やることの間には凄く大きな壁があるんだよ。
曖昧な要素も多い現代アートであるが、深く考えず単純に楽しめばイイと、現代アートギャラリーを経営する筆者の知人のアートディレクターは語る。彼はこう言っている。
「現代アートというものは我々ビジネスをする者からすれば値付けをするのに、将来性、独創性など様々な美術史の背景も踏まえて評価しますが、先行投資的なところもあります。それにはアートの歴史をしっかりと学ぶ必要もありますしね。ただ、一般の方は本当にただ楽しむのでOK。わからないものはわからない、それでいいんだと思いますね」
他人の意見に左右されない自分のセンスを持つことは重要だ。それはインターネットによる情報飽和の時代において、何が重要な情報なのか取捨選択するスキルにも通じるところがある。
(アナザー茂)
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2024.10.02 20:00心霊現代美術館の床に自分のメガネを置いてみたら…驚愕の結果とは?のページです。アナザー茂、眼鏡、現代アートなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで