HAE ― 医師も困惑するほど顔が変形する謎の遺伝病とは?
■治療法
製薬会社は、HAEの症状を素早く抑えられる可能性がある抗ヒスタミン薬を開発中だ。従来の抗アレルギー薬はこの病気に対し、症状を僅かに和らげる効果しか無い。ミラーさんは発作時に救急治療室で、他のアレルギーの発作を起こした重症患者と出会う事も多いが、彼らには効果のある薬がHAE患者には効かないという。
現在は急性発作時には、C1-エラスターゼインヒビター(血漿分画製剤)の点滴が行われている。また米国では最近、HAE の急性発作治療に FDA(Food and Drug Administration、米国食品医薬品局)が4つの薬を承認し、予防薬として1種類が承認された。それにより患者が救急病院に行かないで、薬を自己投与することも可能になった。
HAEは稀な病気であるゆえに、最初の発作から診断まで10年以上かかり、長年苦しんできた患者も多いと聞く。またこの病気に詳しい医者も少なかったので、ひどい場合は別の病気と間違えられ不必要な開腹手術をされたケースもあったということだ。
現在は、遺伝性血管性浮腫 (HAE)が周知されてきつつあり、遺伝子治療が治療に応用される日も遠くないらしい。苦しんでいる患者のためにも、さらなる治療法が開発されることを期待したい。
(文=三橋ココ)
参考:「Daily Mail」、「HAE」、ほか
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