個人データの“公的のぞき”が英で合法に! 日本人も監視対象となる「スヌーパーズ・チャーター法」が恐ろしすぎる!
■日本にとって対岸の火事ではない
今回の法案可決はインターネットが発明されて以来の惨事どころか、人類史上稀に見る個人生活の公的なのぞき見である。さらに考えなければならないことは、この法案を可決したのがイギリスであるということである。
強力な独裁政権をもつ国家や、政治的に不安定な国家がこっそり行ったものではなく、人権を尊重する民主主義の先進国であるイギリスでの出来事であり、これの持つ国際的な影響力は非常に大きいと思われる。
我々にとっても、すでに対岸の火事ではなくなっている。通信の発信元が日本であっても、通信先がイギリスであったら、それは監視対象であるということである。イギリスに住む友達とメールのやりとりを行ったデータや、イギリスの企業とのビジネス上の通信などのデータも、すべてプロバイダによって記録が残されているということになる。日本人であろうと、なに人であろうと、イギリス在住者とのコミュニケーションには注意の必要性が生まれてきたともいえるのではないだろうか。
反社会的な活動を行っていない限り、通信を見られてもなんの心配はないという人もいるが、そういう問題ではない。やはり私信は私信であって、のぞかれる可能性があるということ自体、心地良いものではないし、超監視社会への第一歩ともなりかねない。この先、この法案の運用自体も不安要素でいっぱいである。EU離脱の決定からも日が浅いイギリスが、これから先、どこに向かって進んでいこうとするのか、ただ見ているしかないとすれば、あまりにもどかしい。
(文=高夏五道)
参考:「Independent」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊個人データの“公的のぞき”が英で合法に! 日本人も監視対象となる「スヌーパーズ・チャーター法」が恐ろしすぎる!のページです。インターネット、法律、監視、高夏五道、1984、ジョージ・オーウェル、プライバシー、個人情報などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで