発禁本が原作の映画『赤い帽子の女』とは?
SEX 研究会「相対会」会員の“発禁”性体験小説を映画化! 原作は芥川龍之介? 内容がヤバい
――絶滅映像作品の収集に命を懸ける男・天野ミチヒロが、ツッコミどころ満載の封印映画をメッタ斬り!

『赤い帽子の女』
1982 年・日本ヘラルド
監督/神代辰巳
脚本/内田栄一
出演/永島敏行、クリスチーナ・ファン・アイク、泉谷しげるほか
作者不詳の官能小説『赤い帽子の女』は、「発禁処分」及び 「原作者は芥川龍之介?」といった刺激的なキーワードが映画人の製作意欲をくすぐるのか、幾度となく映像化されている。私の知る限り、ポルノの巨匠・神代辰巳が撮った 『赤い帽子の女』が、最初の映画化作品ではないか。
1974年に 『エマニエル夫人』を配給して大ヒットさせた日本ヘラルド映画株式会社(以下、日本ヘラルド)は、1980 年にイタリアとの合作『エデンの園』を、なぜか大監督の増村保造(この人の 『盲獣』は最高!)に撮らせて大コケし、批判された。この頃の日本映画界では、そんなヨーロッパテイストのオシャレ(に見える)なソフトコアがはやっていた。その時流に乗り、東宝東和はイケメン版画家・池田満寿夫原作『エーゲ海に捧ぐ』(79 年)を配給。富士映画は、同じく池田満寿夫原作の『窓からローマが見える』(82年)を配給して話題を呼んだ。あびる優の美人母 ・中山貴美子の生尻ポスターに熱くなった大学生時代も懐かしい(笑)。
日本ヘラルドは、それらをしのぐ欧州文芸エロスを目指し、1936年にワイセツ物の判決となった小説『赤い帽子の女』に目を付けた。作品は、大正から昭和初期にかけて存在したSEX 研究会「相対会」の機関紙に掲載された会員による性体験を綴ったもので、作者・黙陽が芥川龍之介のペンネームと噂されていたのだ(真偽不明)。
ちなみに「相対会」の会員の顔ぶれがすごく、芥川龍之介の他には坪内逍遥、大杉栄、さらにその愛人で不倫肯定論者の伊藤野枝、女性権利運動の旗手・平塚らいてう(雷鳥)といった女傑たちも参加していたとされている。
作品の目玉は「日本男児と金髪女性の本番」というハードコア路線だった。となれば、プロデューサーは 「ピンク映画界の黒澤明」と呼ばれた若松孝二。監督は、やはり日活ロマンポルノで巨匠と呼ばれ、一般映画、テレビドラマでも大活躍したカリスマ・神代辰巳に白羽の矢が立った。
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