オスと引き離されたメスザメ、単独で子どもを産める体に変化! 理学博士が緊急解説「生殖に関わらないオスは、もはやコスト」
■『ファインディング・ニモ』の衝撃事実
また、魚類には性別の区分が曖昧な種も多いとX氏はいう。
「例えば、ギンブナはほとんどがメスで、無性生殖をしています。また、アニメ映画『ファインディング・ニモ』で有名になったクマノミの仲間などは、群れの中で一番大きいものがメスに変化します。そして2番目はオスになり、2匹はカップルになるのです」(X氏)
つまり、科学的な正しさを追求すれば、あの映画の“パパ”は妻が死んだ後で“ママ”になり、新たな“パパ”がやって来るということになる。昼ドラもびっくりの展開である。
■人間でもあり得るのか!?
では、人間でも単為生殖は起こり得るのだろうか?
「人間を含め、哺乳類では起こり得ません。聖母マリアの伝承もあり、単為生殖についてはかなりの研究が行われていますが、自然状態ではありえないというのが今のところの結論です」(X氏)
哺乳類のゲノムでは、母親・父親から受け継いだ2つの同じ遺伝子のうち、どちらのものが働くかあらかじめ決まっている遺伝子が多数存在する。この仕組みを「ゲノムインプリンティング」という。
「ただし、バイオテクノロジーを使って精子のみ、あるいは卵子のみから子どもを作るマウス実験は成功しています」(X氏)
X氏によれば、いずれは技術によって人間でも処女懐胎、あるいは単為生殖が可能になる可能性はあるという。生殖はいまだ神秘に包まれた世界であるとX氏は強調した。
(吉井いつき)
参考:「New Scientist」、「Nature」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊オスと引き離されたメスザメ、単独で子どもを産める体に変化! 理学博士が緊急解説「生殖に関わらないオスは、もはやコスト」のページです。遺伝子、オーストラリア、水族館、産卵、吉井いつき、理学博士、クマノミ、トラフザメ、処女懐胎、単為生殖、有性生殖などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで