「幽体離脱の適齢期」が最新研究で判明! VRを利用した“体脱実験”の結果がヤバイ!
英紙「Daily Mail」(3月20日付)は、「“体外離脱”は子どもの成長に欠かせない、幼児期の大切な経験」であると伝えている――。
■VR実験で体外離脱の感覚を体験
学術誌「Journal Development Science」に発表された新着論文によると、VR(バーチャルリアリティ)を用いた研究で、体外離脱をする感覚は最年少で6歳から知覚できることが判明した。また、8歳では自分の「バーチャルボディ」を触覚できると報告されている。
実験は、イギリスのアングリア・ラスキン大学とダラム大学、ゴールドスミス・カレッジとの共同で行われた。子どもたちは6歳~7歳、8歳~9歳、10歳~11歳と3グループに分けられた後、VRゴーグルを身につけ椅子に座り、自分自身のバーチャルボディを2分間観せられる。
このバーチャルボディとは、被験者の2メートル後方に設置されたカメラから撮影されるリアルタイムの本人の後ろ姿なのだが、“バーチャル”と言われるようにゴーグル内に映し出されるのは仮想の全身イメージだ。
研究者がスティックを使い、被験者の背中をなでると、ゴーグル内では同時に同一箇所がなでられる姿が確認される。つまり、ゴーグル内の映像と実際の皮膚感覚を完全にシンクロさせることを目的としており、これを繰り返すことでバーチャルボディ=自分の身体と錯覚してしまい、自身の生身の身体感覚があいまいになる現象が起こる。ゴーグル内のバーチャルボディに、より強い所有感覚が生まれ、これこそ本物の自分の肉体という認識だ。
その後、ゴーグル内の映像と実際に背中で触れるポイントをずらしたり、触感のタイムラグを発生させたりしながら、被験者の知覚において、以下3点を測定した。
・“自分が今いる場所”の自己認識に揺るぎはないか
・自分の肉体とバーチャルボディは乖離していないか
・実際に背中をなでられる感触とバーチャルボディとのそれに差異はないか
すると、なんと6歳児であっても目の前に映し出されるバーチャルボディを自分の身体と認め、実験中に体外離脱の感覚を体験することがわかった。
■“VR幽体離脱”は自己感覚の発達に大いに役に立つ
「基本的な自我の形成は、主に幼児期に培われます。自分自身の肉体から離脱する感覚を知るということは、その子の自己感覚の発達に大いに役に立つと思います。この研究結果は、バーチャル技術の有効利用が、子どもたちにとっていかに有益かを示しており、子どもたちはVRの環境に親しめば親しむほど、それらをよりリアルに感じ取れるようになるはずです」(アングリア・ラスキン大学心理学部上級講師のジェーン・アスペル博士)
また、ダラム大学准教授のドロシー・カーウィ博士も「『オキュラス リフト』のように、すでに市販されている商品を通じて、コンピュータゲームだけではなく、今後はVRを教育にもどんどん活用していくべきでしょう」と述べている。
また、大人向けにはリハビリやセラピー、社会階層や人種間の相互理解、日常生活のおけるハザードのシミュレーションなどに開発が期待されているそうだ。しかし、筆者の予想では“解脱”することを目的に、トライしてみようと思う人たちも、そこそこいそうな気がしている。興味深く実用化を待ちたいところだ。
(文=佐藤Kay)
参考:「Daily Mail」ほか
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