空から無数の光線を放つ“巨大クラゲ”出現!40年以上原因不明、ソ連の空に現れた謎の発光体「ペトロザヴォーツク現象」とは

かつてのソビエト連邦ペトロザヴォーツクで早朝、空の怪奇現象が起きていた――。クラゲのような形状の謎の光を多くの人々が目撃したのだ。
■夜明け前の空にクラゲ型の光が出現!
1977年9月20日早朝、ソ連のペトロザヴォーツクを中心に空に異常現象が起きた。
「クラゲのような形で街の上空に浮かび、無数の細い光線を放っていた」と、当時のソ連の通信社タス通信が報じている。ソ連だけでなく、デンマークのコペンハーゲンやフィンランドのヘルシンキでも同様の目撃が報告された。この出来事は後に「ペトロザヴォーツク現象」と呼ばれるようになった。
しばらくすると“クラゲ”は明るい半円形になり、オネガ湖の方向へ再び動き始め、真ん中に赤い光を放つ雲が現れたとうい。この現象が起きてから収束するまでの間は約10~12分間ほどであったという。
「モスクワ時間午前3時50分(現地時間午前5時50分)、月ほどの大きさの発光球が西から東へゆっくりと移動し、飛行機雲のようなオレンジ色の軌跡を残しながら観測された。球の縁はぼやけており、前方の半球は周囲の空気と一体となって、球から接線に沿って続く、はっきりと見える弧を描いていた。球は明滅し、あらゆる方向に光線を発していた。弧の前方には明滅する光線は見られなかった」と目撃証言をまとめた報告書には記されている。
報告書ではまた、ペトロザヴォーツクから約16キロ離れた地点で2つの異常な物体が目撃され、同時に目撃者が別の光る球体を目撃したことも言及されている。
報告書ではこの現象の原因を解明することは不可能であると結論づけている。そして今でも真相の解明は進んでない。
実はこの日、ペトロザヴォーツクの東北東にあるプレセーツク宇宙基地で人工衛星(Kosmos 955)の打ち上げが行われており、この現象に何らかの関係があるとも考えられたが、後の調査で打ち上げ時刻はペトロザヴォーツク現象の目撃のだいぶ後であったことが突き止められた。
オーロラの一種であるとの説も持ち上がったが、しかし一部の専門家は高度100㎞以下ではオーロラはめったに発生しないと指摘し否定している。
当日に行われた弾道ミサイル発射実験の影響だという説も浮上してきたが、当時のソ連政府はそのような軍事行動は行っていないと否定している。

軍事実験が失敗したかどうかはともかく、この事件をきっかけにソ連はUFO現象の調査を開始し、「異常な大気および宇宙現象、その原因、および軍事装備の性能と人員の地位への影響の研究」に予算を割り当てた。ということはやはりUFOだったということなのか。
再び同様の現象が起きて詳しく観測されない限り、この現象を解明することは不可能かもしれない。
1949年から1990年にかけてソ連は合計969回の核実験を実施したことが記録に残されているが、核兵器を軍用機で運搬中に何らかのミスで上空で爆発していた可能性も絶対にないとは言い切れないのだろう。
参考:「IFLScience」ほか
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2024.10.02 20:00心霊空から無数の光線を放つ“巨大クラゲ”出現!40年以上原因不明、ソ連の空に現れた謎の発光体「ペトロザヴォーツク現象」とはのページです。UFO、オーブ、実験、クラゲ、ソ連などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで