質量が0以下の「負の質量をもつ物体」の生成に米大学が成功! ついに“反重力装置”が実現か!
■負の質量を持つ量子的液体

それでは、研究チームが行った具体的な実験内容を見ていこう。研究チームは、まず元素の1つであるルビジウムをレーザーで絶対零度ギリギリまで冷却、これにより、ボース・アインシュタイン凝縮と呼ばれる状態を作り出すことができるという。この状態の粒子は、古典物理学ではなく量子力学の原理に従い、波のように振舞い始め、量子効果が巨視的に現れた「超流動」の状態になる。すると、液体が容器の壁面をつたって外へ溢れ出たり、原子1個が通れる程度の隙間に浸透したりする奇妙な現象が起こる。
問題はここからだ。超流動となったルビジウムにさらにレーザーを照射することで、原子をスピンの向きを変えた。すると、不思議なことにルビジウムが負の質量を持つかのように振る舞い始めたというのだ。その時の様子を研究チームのマイケル・フォーブス教授が興奮気味に語っている。
「押すと反対方向に加速されるんです。まるでルビジウムが見えない壁にぶつかっているかのようでした」(フォーブス教授)
教授らの研究成果はアメリカ物理学速報誌「Physical Review Letters」(4月10日付)に掲載され、今後、各研究機関による追試が試みられる予定だという。
それにしても、負の質量が確実に存在するとすれば、SFの世界でしばしば言及されてきた反物質や、斥力として働く重力、すなわち「反重力」もいずれ実現するかもしれない。そうすれば、反重力装置を使った飛行技術(まさにUFO!)さえ夢ではない。今後の研究・発展にますます期待しよう。
(編集部)
参考:「Physical Review Letters」、「Washington State University News」、「Science Alert」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊質量が0以下の「負の質量をもつ物体」の生成に米大学が成功! ついに“反重力装置”が実現か!のページです。物理学、反重力、液体、負の質量、質量、超流動などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで
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