恒星を持たない「浮遊惑星」の実在を初確認、銀河系には多くの“孤独な惑星”が漂っている可能性

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 どの星にも属さず、暗黒の宇宙空間を孤独に漂う天体——それが自由浮遊惑星(ローグ・プラネット)だ。かつて、すべての惑星は何らかの恒星の周りを公転していると考えられていたが、2000年代の発見により、星系から離れて単独で存在する惑星の可能性が示唆されていた。

 そして今回、天文学者チームは、地球から約1万光年離れた場所にある浮遊惑星の存在を確認することに初めて成功した。この発見は、私たちの銀河系にはこれまで考えられていた以上に、こうした「星なしの世界」がありふれている可能性を示している。

質量は地球の約70倍、土星に近いサイズの惑星

 発見された惑星は、天の川銀河の中心方向に約9950光年離れた場所に位置しており、質量は地球の約70倍と推定されている。これは太陽系の土星(地球の約95倍)よりやや小さい程度のサイズだ。

 この発見には、欧州宇宙機関(ESA)の宇宙望遠鏡ガイア(現在は退役)と複数の地上観測所によるデータが活用された。2024年に観測された「重力マイクロレンズ現象」(手前にある天体の重力がレンズのように働き、背景にある遠くの星の光を歪めて増幅させる現象)を解析することで、この見えない惑星の位置と質量を特定することができたのである。

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 研究チームの一人、ポーランド・ワルシャワ大学のアンジェイ・ウダルスキ氏は、「理論的な研究によれば、浮遊惑星は天の川銀河に非常に多く存在し、恒星の数よりも多い可能性がある」と語る。

なぜ惑星は「孤独」になったのか?

 これらの惑星がどのようにして孤独な旅をすることになったのか、その正確なメカニズムはまだ解明されていない。最も有力な説は、通常の惑星と同じように恒星の周りで形成された後、他の惑星との重力相互作用や、近くを通過した別の恒星の影響によって、星系から弾き出されたというものだ。

 また、恒星が生まれるのと同じガスと塵の雲から、単独で直接形成されるケースもあると考えられている。今回の発見は、こうした惑星形成の謎を解き明かす重要な手がかりとなるだろう。

 北京大学のスボ・ドン教授は、「我々の発見は、銀河系が浮遊惑星で溢れているかもしれないというさらなる証拠を提供するものだ」と述べている。

 NASAが2026年に打ち上げを予定しているナンシー・グレース・ローマン宇宙望遠鏡など、次世代の観測機器によって、今後さらに多くの浮遊惑星が発見されることが期待されている。

 もしかすると、私たちの太陽系のすぐ近くにも、まだ見ぬ孤独な隣人が潜んでいるのかもしれない。

参考:Space.com、ほか

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