水は飲むのではなく食べるものになる!? 科学界で話題の2つの「水革命」が世界の環境を激変させる!
■空中から水を絞り出す技術も実現
水の革命は、とどまるところを知らない。
アメリカでは、シンプルな装置を使って空中から水を絞り出し、保存する実験に成功したという。この画期的な技術を考案したのはマサチューセッツ工科大学(MIT)とカリフォルニア大学バークレー校(UC バークレー)の科学者たちだ。
プロトタイプの装置は「金属有機構造体(Metal Organic Framework:MOF)」と呼ばれ、空気中の湿気を水蒸気化し、それを結露させて水に変換するというもの。実験は、現実的な環境下での動作確認を目指し、MOFを屋上に置いて行った。
この装置の注目すべき点は、エネルギー源として使われるのが太陽光のみということだろう。湿度20%程度の乾燥地帯であっても平均で12時間稼働させれば、数リットルの水を空気中から生成することができるそうだ。
研究メンバーの1人、UCバークレー校で科学を教えるオマール・ヨギ教授は「『パーソナライズド・ウォーター』と呼んでいます。電気や水道のない個人宅や農場などでも、これさえあれば飲水や生活用水に困らなくなるはずです」とコメントしている。
また、研究論文の共著者であるMITの機械工学士エブリン・ワン氏は「いたってシンプルな仕掛けです。太陽光と空気で水を作り出せるんですから。2、3年以内に完成させて大量生産したいと思います。そして、誰でも手に入るような手頃な価格で売り出せたらと思っています」と抱負を語っている。
世界の人口のおよそ3分の1は、湿度の低い乾燥地域に住んでいるという。干ばつや乾季の大地で飲み水に困っている人たちが、オーホーやMOFの出現により、衛生的な水に簡単にアクセスできる日が1日も早く来ることを願ってやまない。
(文=佐藤Kay)
参考:「Express」、「Unexplained Mysteries」、ほか
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