イスラエル大使館が「日本人=ユダヤ人」を公式認定か? 鶴田真由の“日ユ同祖論肯定エッセイ”をFacebookで紹介、真意を聞いてみた
■イスラエル大使館は肝心の部分は答えず
さらに、モーセの契約の箱と御神輿は、ほぼ同じつくりだと記し、諏訪の神様であるミシャグジ様は、ヘブル・アラム語の「ミ・イツァク・ティン」すなわち「イサクに由来する」になるのではないかとも。さらに、沖縄にもユダヤ教の信仰を痕跡を見つけたりした鶴田は、ついにエルサレムに到達し、こんなことを言い出す。
「もしかすると。この倭姫命の御巡幸は、モーセがアークとともに歩んだカナンの地までの旅路を模したものではないのか? と思ったのです」
倭姫命の御巡幸とは、垂仁天皇25年に天皇の命により諸国を巡った倭姫命が、伊勢の地に至り、神託により皇大神宮=伊勢神宮の内宮を創建した日本史上の重要な出来事。それが、モーセの模倣だったとは、いったい……。
■イスラエル大使館が本書を紹介した見解とは?
もちろん、色々と考えて書くのはその人の信仰の自由。でも、ここで問題なのはイスラエル大使館がFacebookページで紹介していること。6月15日の投稿では「女優・鶴田 真由さんが自身のイスラエルへの旅を綴ったエッセイ『神社めぐりをしていたらエルサレムに立っていた』が発売になりました」として書影をアップロードしている。
実は、鶴田の本の中では諏訪で彼女が、イスラエル大使の一行と偶然出会ったことも記されている。ということは、イスラエル政府、あるいは大使館は、日ユ同祖論を肯定しているということなのか。
早速、イスラエル大使館に本の内容についての見解を求めたところ、次のような回答が。
「鶴田さんがイスラエル訪問を楽しまれた様子を書かれていらしたので、当館のフェイスブックにポストさせて頂いた次第です。本の内容についてどうお考えになるかは、他の多くの本同様、お読みになった読者の方々にお任せいたします」
なんとも簡潔な回答。肝心の部分については、肯定も否定もされることはなかった。
■「諏訪はユダヤ教と関係ない」地元の人々は困惑
現在も信仰の地として、多くの参拝者を集める諏訪。だが、以前から諏訪信仰はユダヤ教と信じてやまない人々の来訪が絶えない。
「ミシャグジ様を古代ユダヤの言語で解釈するという人や、御頭祭がユダヤ教の祭りと関係があると主張する人たちは、よくやってきますよ」
そう話すのは、地元の郷土史研究者。諏訪では市民の郷土史や信仰の研究への関心は高く、その種の講演会は数多く開催されている。しかし、講演会には、日ユ同祖論を信じて止まない人々もしばしばやってくる。当然質疑応答になると「諏訪信仰は実はユダヤ教で……」と自説をぶつけるわけである。さらに、それらの人々の中には博物館で職員に諏訪信仰の展示を「これはユダヤ教と関係があるのか」と尋ねて「それはありません」と否定されると不満げな顔をして去っていく不届き者もいるのだとか。
「信仰の歴史を知るなら、まずは地元の伝承なり文化をまず尊重することが欠かせないと思うのですが……モリヤと同じ名前だとか、信仰の山だと語られる守屋山も諏訪大社では大社は御山としかいっていません。少なくとも諏訪はユダヤ教とは関係ないですよ」(地元の郷土史研究者)
神道を信仰する我々日本人にとっては、困惑というよりも迷惑な本といったところかもしれない!?
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2024.10.02 20:00心霊イスラエル大使館が「日本人=ユダヤ人」を公式認定か? 鶴田真由の“日ユ同祖論肯定エッセイ”をFacebookで紹介、真意を聞いてみたのページです。ユダヤ、イスラエル大使館、鶴田真由などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで