ベトナム「枯葉剤」の被害は終わっていなかった! 今も苦しむ子どもたちの写真6選とモンサント社の大罪

ベトナム「枯葉剤」の被害は終わっていなかった! 今も苦しむ子どもたちの写真6選とモンサント社の大罪の画像5Collective Evolution」の記事より

 物品を提供する際、製造し販売する側は、受け取る人に不利益が生じないか熟考すべきである。これは、オレンジ剤に限ったことではなく、より日常生活に視点を向けてみると、例えば食品用の農薬や日用品にも同様のことが言える。「あらゆる食品に農薬たっぷり」と揶揄されるアメリカでさえ、最近ではさまざまな科学誌が農薬と疾病の関連に警鐘を鳴らし、読者も真剣に向き合いつつある。

ベトナム「枯葉剤」の被害は終わっていなかった! 今も苦しむ子どもたちの写真6選とモンサント社の大罪の画像6Collective Evolution」の記事より

 健康保護団体PANNA(北米農薬行動ネットワーク)は、農薬と子どもの健康との関係を問題視し、先日こんな声明を出した。

「提供する前に、当然ながら薬剤の質を熟考すべきだ。子どもの自閉症、先天性欠損症、小児がんなどの報告が増えている。その大きな原因の一つは農薬の質だろう」

 内部告発まで出たモンサント社だが、そのモンサント社は昨年カリフォルニア州で、自社製造の除草剤グリフォサートが「発がん性商品」に指定されてしまった。グリフォサートは現代のアメリカで広く使用されている農薬である。PANNAはこれに噛みついた。

「この薬剤の危険性は、何十年も前に多くの科学者が指摘したでしょう? どうしてその事実から目をそらして散布し続けたのか? アメリカも、化学品メーカーも、歴史から何も学んでいないじゃないか!」


参考:「Collective Evolution」、「 Reuters」、ほか

文=鮎沢明

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