西暦3300年から来たタイムトラベラーが未来を激白「人類とAIは戦争する」「3日間で12体の敵を倒したが…」

 西暦3260年以降、すでにかなりの生物がAIによって絶滅させられており、彼は生まれてこの方一度も鳥を見たことはなかったという。また自然の風景はまったくなく、公園には一本の樹木すらないということだ。

 テクノロジーもこの2018年の世の中とは大きく異なっており、あらゆるデバイスは“デジタル腕時計”のようなものになっているという。ちなみにタイムマシンが公式に発表されたのは西暦2322年ということだ。しかしその後、タイムマシンの不適切な使用が問題となり、民間での使用は禁じられたという。

 長く続く人類対ロボットの戦争の最中、彼は18歳になると徴兵され軍に入隊。実際にロボット相手の戦争に参加。ロボットとの戦争では十億人単位の人々が犠牲になった。それまで80億人いた地球の人口は西暦3300年の時点で30億人にまで減ったという。そして別の銀河からやってきたエイリアンもこの戦争に加わっていたというから興味深い。


■勝ち目のないゲリラ戦のさなかタイムトラベル

西暦3300年から来たタイムトラベラーが未来を激白「人類とAIは戦争する」「3日間で12体の敵を倒したが…」の画像2Wikipedia」の記事より

 彼の話によれば人類とロボットとの戦争はお互いにレーザー砲などの最新兵器を用いた激烈なものであった。

 そして今ここに彼がいるきっかけは、西暦3300年に起きた偶然の出来事によるものだったという。この時点で劣勢に立たされていた人類はエイリアンと共闘してロボットに立ち向かっていたという。しかし、ある日に通信回線やエネルギー供給などの人類側のインフラが失われてしまったのだ。唯一、レーザー式の自動小銃だけがロボットに対抗できる武器であった。

 インフラが復旧するまでは戦闘継続は無謀であり、彼らは廃墟にしばらく身を潜めることにしたのだった。しかしこの“隠れ家”周辺にもロボットがやって来て散発的な戦闘が起こり、3日間で12体のロボットを倒したものの、人間側はもともと800人ほどいた人員が250名にまで減ってしまったという。

 その後“隠れ家”を変えながらロボットの追跡を逃れ、同じように各所で身を隠していた同志と次々と合流することになる。人員は3000人まで膨らんだ。しかしながらもはやロボットに勝つことは不可能であり、できる限り戦いを長引かせるしか方策がなかった。

 身を隠しながらの“ゲリラ戦”が2カ月ほど続いたある日、隠れ家の近くに見知らぬ少年がやって来た。彼らは少年をかくまったところ、少年は2011年の過去からやってきたと話した。少年は物理学者で(タイムトラベルの影響で若返ったのか?)、友人の研究者の実験でこの時代にタイムトラベルしたという。少年の手には携帯型タイムマシンが握られていた。

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