ミレニアル世代の6割以上がホロコーストをほとんど知らないことが判明! 風化するユダヤ人大量虐殺の歴史に絶望しか感じない!

 アメリカ人の22パーセントが「ホロコーストの事実」すら知らないらしい。何も知らない子どもを含めた調査結果かと思いきや、18歳以上に限定してリサーチしたものだ。しかも11パーセントは「聞いたこともない」と答え、在米ユダヤ人を落胆させているという。戦争で命を奪われた人たちを哀悼するイスラエルの戦没者記念日に合わせ、CBSニュースが報じた。

ミレニアル世代の6割以上がホロコーストをほとんど知らないことが判明! 風化するユダヤ人大量虐殺の歴史に絶望しか感じない!の画像1 「CBS News」の記事より


■若者の“ホロコースト”離れが進行中

 この調査を行ったのは、「Jewish Material Claims Against Germany」という人権団体と、あるコンサルティング会社だ。今回の結果は、第二次世界大戦が終わって70年以上が経過し、戦後生まれがアメリカ国民の大多数となっている現代において、すでに歴史が風化しつつある、という深刻な現実を示している。

 実際に約600万人のユダヤ人がナチスドイツとその共犯者によって命を奪われたと言われているが、ミレニアル世代の4割が「200万人か、それ以下の死者数」だと考えており、ホロコーストを正確に把握していないことが判明。「そもそもアウシュビッツって何なのか知らない」と答えた人も66%いたという。アウシュビッツを知らないということは、つまりミレニアル世代の6割以上がホロコーストをほとんどよく理解していないということになる。

 さらに、全回答者の70パーセントが「ホロコーストについて無関心の人が以前よりも増えた気がする」と回答したことも、注目に値する。さらに58パーセントの人は「似たような大量虐殺は、今後もまた世界のどこかで起こり得るかもしれない」と回答している。

 こうした結果を受けて調査にあたった2団体は、「ホロコーストについての歴史教育は、学ぶ側にもっと強い認識を持たせる教育に変えなくてはならない」と、強い調子で提言した。

 日本でも広島や長崎で被爆した人たちが年齢を重ね、次第に他界していく中、戦争体験談が若者世代の耳に届けられなくなってきているように、アメリカでも、ホロコーストから生還した人たちによる体験談を、現代を生きる若者たちが耳する機会がなくなってきている。教科書を使い形骸的に教えても、理解度は結局、学ぶ側の熱意によるところが大きい。だからこそ、「強く認識できる教育」が必要なのだろう。

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