古代人は二足歩行の超巨大ナマケモノ(3m)と死闘を繰り広げていたことが化石でガチ判明! 体重は700キロまるでモンスター!

■「ナマケモノと人間の足跡の同時発見はとても珍しい」

 この巨大ナマケモノはメガテリウム(Megatherium)やエレモテリウム(Eremotherium)と名づけられ、南アメリカ大陸を中心に1万1000年前まで存在していたとされている。南アメリカが原産だが、繁殖後に北アメリカ大陸に渡っていった種もあるということだ。

 大きな個体で身長3メートル、体重は700キロにも達するというから、おそらく動きは緩慢であったと思われるが、狩りはそう簡単ではなかったようだ。体表のぶ厚い毛皮の下には、アルマジロのようなウロコ状の硬い皮膚(鱗甲板)が埋め込まれていて、きわめて防御力に優れていたとされる。やわなヤリなどははじき返していたかもしれない。また手足にそれぞれ3本の鋭い爪を持ち、地面を掘ったりモノをつかんだり、敵への反撃に使われていた。その見かけからは意外なことに(!?)完全な草食性で、草や低木、被子植物などを手あたり次第に食べていた。嗅覚はきわめて鋭敏で、草木のある場所を敏感に察知できたようだ。普段は人間を襲うことはないようだが、大きくて強靭なボディに鋭利な爪、加えて優れた嗅覚の持ち主となれば迂闊に近寄ることはできない。

古代人は二足歩行の超巨大ナマケモノ(3m)と死闘を繰り広げていたことが化石でガチ判明! 体重は700キロまるでモンスター!の画像3 画像は「Wikipedia」より

「人間がこの大きな野獣とどう向き合ってきたのかということと、こうした行為(狩り)が常態化していたという重要な発見が今回初めてもたらされました。ナマケモノと人間の行動を示す2組の足跡を同時に発見することはとても珍しいことです」(マチュー・ベネット教授)

古代人は二足歩行の超巨大ナマケモノ(3m)と死闘を繰り広げていたことが化石でガチ判明! 体重は700キロまるでモンスター!の画像4 「Daily Mail」の記事より

 諸説あるものの一説によればマンモスの絶滅も人類のせいだと言われているが、我々の祖先が“集団ストーカー”となってこの巨大ナマケモノの後をつけて狩りを続け、絶滅に追い込んでいたとすれば、生物多様性の観点では古代人は罪深い存在だったといえるのかもしれない。
(文=仲田しんじ)

参考:「Daily Mail」ほか

場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
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