運動は認知症・アルツハイマー病を悪化させることが判明! 常識を覆す結果に医師絶望「運動能力以外なにも改善しない」=英
運動は認知症を悪化させる。従来の常識を180度変える驚きの研究結果がこの度発表された。
英紙「The Telegraph」(5月18日付)によると、軽度の認知症を患っており、週に2回90分ほどジムで汗を流している人は、そうでない人よりも症状の進行が早くなることが、学術誌「The British Medical Journal」に公開された英・オックスフォード大学の研究で明らかになったという。
先行研究では、適度な運動は認知機能の低下を遅らせ、アルツハイマー病予防にもなると考えられてきたため、180度異なる研究結果に研究者らは驚きを隠せない様子だ。ロンドン大学のロブ・ハワード教授とアルツハイマー病研究所所長のジェームズ・ピケット医師は次のように語っている。
「運動によって認知機能が改善するというものでしたら、我々研究者は諸手を挙げて喜んだでしょう。今回の研究結果に基づくと、運動が認知症患者にわずかでも悪影響を与える可能性を無視すべきではないと思います」(ハワード教授)
「運動はポジティブな効果があると予想していましたから、この結果には幾分驚いています」(ピケット医師)
今回の研究では、平均年齢77歳の軽度の認知症を患う494人の被験者を、週2回60~90分の運動を4カ月、1時間の自宅での運動を毎週行うグループと通常のケアを行うグループに分け、半年後と1年後に認知能力の衰えをテストした。その結果、両グループともに認知機能の衰えは改善されたが、運動をしたグループはそうでないグループよりも認知テストの結果がわずかに悪かったという。
「今回の研究で、運動が認知機能の衰えを遅らせることはなく、運動能力以外なにも改善しないことが分かりました。認知症による認知機能の衰えを予防する効果的なライフスタイルの探究は今後も続けられなければなりません」(ロンドン大学、ブレンドン・スタッブ博士)
「公益財団法人 長寿科学振興財団」も、「(運動療法は)認知症の予防、改善に効果があるとことがわかっています」と書いているように、もはや運動と認知機能の改善は常識とさえなっているため、今回の研究結果が持つ影響力は計り知れないだろう。ただ高齢の場合、適度な運動は身体の健康を保つ上で重要な役割を持つため、完全に運動をやめることは得策ではなさそうだ。
内閣府が公開している「平成28年版高齢社会白書(概要版)」によると、2025年までに高齢者の認知症患者数は全国で700万人に増加すると試算されている。今後、有効な認知症療法が発見されることに期待したい。
(編集部)
参考:「The Telegraph」、ほか
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