脱北作家が語る「金正恩の生い立ちと本性」が悲惨で禍々しすぎる ! 人妻不倫・隠し子・恨み…集団餓死事件も(インタビュー)

■金日成の死と集団餓死事件

脱北作家が語る「金正恩の生い立ちと本性」が悲惨で禍々しすぎる ! 人妻不倫・隠し子・恨み…集団餓死事件も(インタビュー)の画像5撮影=編集部

――北朝鮮の人々は、住む場所や食料などの生活必需品は全て国から支給されるので、給料が少なくても困らないのではないでしょうか?

金氏 以前は確かに、国家が食べ物や衣服など基本的な生活必需品の物資状態を把握して、一切をちゃんと供給していたんですよ。

 たとえば、あの当時は15日単位で食料供給がありました。15日目に配給所に行って自分の家族の分の食料をもらいに行くんです。

 規定量もあって、成人は1日700グラム。学生であれば、低学年で400 グラム、高学年で600 グラム。幼稚園児で300 グラム。仕事を持たない家庭の主婦は300グラム、新生児は100グラム。このように、ちゃんと国家が供給量を緻密に決めていたんですね。
でもやっぱり子供が多い家族だと、国家がくれる食料だけでは足りない。そんな時は、近所のお米が余っている人から借りて、次の供給の時にまた返すという具合に助け合っていました。

 国家がくれる食料供給の量は確かに少ないし、不足はしていました。でも、餓えることはなかったんです。国家が計画的に一切の供給品を人民たちにあげて、人民たちが国家計画を果たすために一生懸命に労働する。それが、いわゆる北朝鮮のちゃんと整備された社会主義制度だったんです。でも、1990年代に金日成が亡くなってから歯車が狂ってしまった。


――金正日の政権時代になってから、国家計画が破綻してきたんですね。

金氏 そうですね。最初の原因というのは、東ヨーロッパの社会主義国家の崩壊でしたね。80年代の終わりにハンガリーから始まってドミノのように次々と倒れだして1991年に旧ソ連が崩壊した。

 北朝鮮の国家経済や政治力や統制力は、旧ソ連などの社会主義国家の後ろ盾があったからこそ維持できていた。けれど、旧ソ連が倒れると同時に、1994年に金日成が亡くなって、北朝鮮はいわゆるパニック状態に陥った。食糧危機に陥ったため、国家からの供給が完全にストップし、数百万人ともいわれる人々が集団餓死してしまったのです。


■金日成の死の謎

脱北作家が語る「金正恩の生い立ちと本性」が悲惨で禍々しすぎる ! 人妻不倫・隠し子・恨み…集団餓死事件も(インタビュー)の画像6撮影=編集部

――陰謀的な話になりますが、北朝鮮の建国の父である金日成は、病死だとされています。ですが、「息子の金正日が暗殺した」とかいろいろ死亡説には謎が多いですよね。

金氏 金日成が死亡した直後は、いろんな噂が飛び交いました。でも、金正日が金日成を暗殺するなど、いくらなんでも自分の親父を殺すのはちょっと無理があるんじゃないかなとは思います。ただ、心筋梗塞による病死というのも疑問なんです。というのも、金父子に関する医療設備は世界一ですから病気で死ぬわけがないんですよ。


――この地球上で最高の医療が受けられるわけですね。

金氏 そう。アメリカの大統領もあの医療レベルには敵わないと思います。だって国全体のパワーが金父子に集中しているし、金を湯水のように注ぎ込んでいる。だから、金父子が「現地視察」という理由で平壌を離れて地方に一歩出るとなると、ものすごい行列ができるんです。

 私も一度だけ、金日成の行列を見たことあります。ベンツのセダンに始まり、小型バス、トラックなど1時間ぐらいかかって車両が通り過ぎる様子を見て舌を巻きました。

 金父子が移動すると軍隊の一個師団ぐらいある巨大な護衛が付いていきます。そして、治療装置、食堂、散髪屋まですべてのものが一緒についていく。それが北朝鮮のルールであり原則なんです。

 金日成が死んだ場所は、妙香山にある北朝鮮のトップクラスの別荘でした。金日成には医療軍団ともいわれる最高クラスの医療技師がついていたので、応急手当ができるはずなんです。だから、病死というのはおかしい。でも、当時平壌にいた金正日は、父親の急病を聞いて、平壌で応急手当ができるようにとヘリを別荘まで飛ばした。けれど、当時の妙香山はものすごい霧でヘリが降りられなかったとかいう説もあります。いろいろ憶測が飛び交う、未だに不可解な死ではありますよね。

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