日比谷線のホームに出現する「真っ黒い人影」とは? 駅名に“町”がつくホームの監視カメラに出没!【鉄道怪談】

■強い念が残る構内 黒い影からの警告か?

日比谷線のホームに出現する「真っ黒い人影」とは? 駅名に町がつくホームの監視カメラに出没!【鉄道怪談】の画像4イメージ画像:写真ACより

 一銀は、件の検証したホームの画像を思い出した。そして目の前に立ちはだかった黒い影についても。この駅では、以前黒い影が何かを起こしたに違いない。人々の怨念や想念が一つの霊を創る。この駅にはまだ何か、強い念が残っている。
 
 ここで息絶えた人々の悔しい思いと、気をつけろという警鐘が、ホームの動かない黒い影になったのかもしれない。見えない毒の空気がこの駅を取り囲んだ20年以上前の大事件を。

 もしくは、そろそろその実行犯たちの命が尽きる日が近づいたという死神の予告かもしれない。いや、また起きるぞという告知ともとれる。何かの警告と思って、今後も日比谷線での黒い影は検証していく。

 事件当時はしばらくは網棚に荷物を置くことが禁止され、ゴミ箱も撤去されていた。その後の東京ドームでのオープン戦から、ペットボトルなどの持ち込みも厳しくなり荷物検査が厳しくなった。猛毒のサリンをビニール袋に入れて持ち運んだ教団の「誰でもできそうなテロ」がその後の世界のテロに拍車をかけたといっても過言ではない。

 テロリストは成功したテロを模倣する。日本の特攻機をまねたといわれるものに、世界貿易センタービルでの911事件がある。しかし、テロをされた側も時が経つと恐怖を忘れる。911テロで消滅したビルの跡地はしばらくはグランドゼロとして空き地だったが、また同じように高いビルが建てられた。模倣するテロリストと恐怖の忘却、どちらも人間の心理である。

 黒い影たちは現れては、我々にこの日比谷駅で起きたことや地獄絵図が広がった脅威を忘れるな、と「突如起こる恐怖」を思い出させてくれているのかもしれない。

 そして、黒い心を持った人間がこの地下鉄の長いトンネルを再び悪利用する可能性を忘れてはならないだろう。

一銀海生(いちじょうみう)

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鉄道怪異探偵。歴史研究や地域の怪談を収集している。「中央線格差」「池田理代子 麗しの世界」(宝島社)、「茨城の怖い話」「広島の怖い話」(TOブックス)などが発売中。「長野の怖い話」8月出版予定。音楽レーベル「レッドチョコ」代表。その他、漫画・記事連載など多数。ブログ「混浴露天が無ければ来なかった!MIU旅行記」、「想通貨失敗してん!ノマド錬金術」ほか。

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