「気球や鳥居という単語の存在を全く思い出せない」脳卒中作家・石丸元章が病状吐露!
「気球や鳥居という単語の存在を全く思い出せない」脳卒中作家・石丸元章が病状吐露!高樹沙耶が激励
高樹 それは! で、どのようなリハビリをしているんですか?
石丸 リハビリ医療を大きく分けると、作業療法、理学療法、言語聴覚療法という3つの治療から成り立つんですよね。1日3時間、保険診療としてそのリハビリを受けていて、その他に自分だけで取り組むリハビリ上の課題もあります。だから入院といっても、ベッドで寝て退屈している時間はなくて、毎日忙しいんですよ。それをわからない友人たちがよく、「見舞いに行きます」と連絡してくれるんだけど――頼むから、退院するまでリハビリに集中させてくれ!と。退屈しのぎの世間話は退院してからすればいいわけで、入院中は、ここでしかできないリハビリ治療に集中したいんです。
高樹 とにかく、生きていることがありがたい。
石丸 ね! 生命的にも社会的にも、自分はまだ、生き続けることになった。それで、まあ……、いまも病院のなかで夜だってのに、高樹さんと話してる。
高樹 前の生活に戻るために特化したトレーニングなんですね。筋肉も使わないと退化しますが、脳も使わないとダメなんですね。
石丸 普段使わない脳から衰退してきますね。高樹さんは女優さんだから、台本を苦もなく覚えられるんでしょう。自分も、言葉や論理を組み立てたり発想することには、病気を経た今でも長けているし、ぐんぐん回復する。でも、空間を認識したりする脳の機能はあまり使っていないから……病気のせいなんだろうけど、テストの結果がメチャクチャなんですよ。今そういう脳を、リハビリで叩き直してます。結構面白いですよ。
高樹 面白いというのは、自分の目覚め、覚醒が面白いんですね。
石丸 自分の年の代は「お受験」という文化が始まったくらいの世代なんですが、その小学校のお受験でやったことと同じようなことを、今やらされている感じ。そういえば、半世紀くらい前、こんな知能テストみたいな問題をやっていたなあ……と思い出しつつ、今日もパソコンを使って空間認識とか抑制力、注意喚起力とか、いろいろなジャンルの脳のリハビリに取り組んでいる。
高樹 私の場合、女優をやめてから7年経つので、台詞を覚えて、人前で演じることは、やっぱり、ずいぶん退化していると思う。でも、1度やったことだから、1からまた始めるよりは、早いのでしょうが、10あった能力は6割くらいに減っているだろうなあと。
石丸 前から提案しているんですが、一人芝居でもいいので、女優さんを再開してほしいですね。高樹沙耶劇団! 作りましょう。
高樹 参院選に出馬したときも、久しぶりに人前に出て。選挙が始まる前、新党改革代表の荒井広幸さんに街頭演説の練習をしようと言われて、銀座・和光の前に立ったときは、手足がビリビリに緊張しましたよ。
石丸 硬かったですよね。
高樹 でも、10日間くらい街頭演説をしていると、以前の感覚が蘇ったかのように、もう快感になってきて(笑)。だから、人間って自分の能力を使い出すと、回復していくことは間違いないですよ!
※次次回、高樹沙耶大麻10番勝負、宮台真司先生初登場~!
◎石丸元章(いしまる・げんしょう)
1965年8月9日、千葉県生まれ。作家、ライター。高校在学中にライターデビュー、人面犬ブームの仕掛け人。著書に『スピード』『アフター・スピード 留置場→拘置所→裁判所』『平壌ハイ』『神風』(すべて、文春文庫)など多数。近作に『霊園にて- bpm198』(東京キララ社「ヴァイナル文學選書 第一弾」)
・@chemical999
◎高樹沙耶(たかぎ・さや)
1963年8月21日、静岡県生まれ。元女優、元作詞家、石垣島のキャンピングロッジ 「虹の豆」オーナー。1983年に主演映画『沙耶のいる透視図』で女優デビュー、映画&ドラマシリーズ『相棒』ほか、数多くの作品に出演、人気を呼ぶ。著書に『贅沢な暮らし—衣食住が育む「心のラグジュアリー」』(エクスナレッジ)、『ホーリープラント 聖なる暮らし』(明窓出版)ほか
・https://www.facebook.com/nijinomame/
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2024.10.02 20:00心霊「気球や鳥居という単語の存在を全く思い出せない」脳卒中作家・石丸元章が病状吐露!高樹沙耶が激励のページです。高樹沙耶、益戸育江、大麻、石丸元章、石垣島、麻痺、高樹沙耶のいる未来、脳出血などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで