【実録】クジャクを解体して食べてわかった「3つの衝撃」とは!? 全画像公開…ヤバ過ぎる“砂肝”と“異臭”も発覚!
食べる時はいいが、飲みこむと喉の奥から風邪薬みたいな苦味がする。肉が焼けるにつれ、最初は目立たなかった独特の臭いがだんだん鼻につき始める。なんだ、この臭い?
「くさやの臭いがする」
くさや? あ〜、たしかに。変な発酵臭というかトイレっぽいというか。いやこれ、ダメだろう、クジャク、マズいよ。
「そんなことないって。おいしいじゃん……苦っ!」
解体まで上がりに上がっていたテンションが急降下、一瞬にして全員の空気が投げやりになった。おいしくないパワーは強烈である。
おいしくないことはわかったが、軽く1キロはあるクジャク肉、これをどうすればいいのか? 擦ったニンニクに漬けたらどうか、玉ねぎはどうか、とやってはみたが、今ひとつ。
自衛隊ではリュックにカレー粉を入れておくのだそうだ。蛇だろうが虫だろうが、カレー粉をかければなんとかなるという。虫で大丈夫なら、クジャクは楽勝ではないか?
残った肉を使い、カレーマニアの女性がスパイスとトマトで現地風のカレーを作ってくれた。これがうまい。臭みはほとんどわからず、肉に苦味は残っているものの、それがスパイスに深みを与えて、逆に効果的だ。
「トマトの持つ酢酸エチルとスパイス効果で、しっかりマスキングできましたね」
できましたね! 酢酸エチルが何かは知りませんけども。
そういうわけで、クジャクを食べてわかったこと。
・クジャクの肉はくさやのように臭く、風邪薬のように苦い。
・自衛隊の、何でもカレー粉伝説は正しい。
・砂肝の中身は砂利。
ちなみに沖縄県の石垣島では、駆除したクジャクを埋めずに、肉の特産物化に取り組んでいるそうだ。調理を行っている現地のホテルでは、『氷水、塩、ワインビネガー(ぶどう酢)に2日間肉をつけて、臭みを取った』(八重山日報『駆除クジャクを特産品に 試食会で「おいしい」 猟友会とホテル協力』)そうである。
臭い成分はアルカリ性なので、酸性の溶液につけて臭いを消す。普通は日本酒やワイン程度の酸度で十分だ。酢に漬け込まないと取れない臭いとは、相当しつこい。
肉を酢で締めないと消えない臭い……クジャク肉がくさいのは単に私たちだけの思い込みでは? とも思っていたので、本当に臭くて良かった。記事中の料理はスパイスを効かせたり、濃い味のソースと合わせていた。やはり肉に苦味があるのだ。だから隠している。
クジャク肉、プロからしても臭くてマズい肉のようである。
(聞き手・文=川口友万)
●川口友万
サイエンスライター。著書(川口友万名義)で『ラーメンを科学する』(カンゼン)、『なんでも科学図鑑』(講談社)など。ムープラスにて「グルメの錬金術師」を連載中
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2024.10.02 20:00心霊【実録】クジャクを解体して食べてわかった「3つの衝撃」とは!? 全画像公開…ヤバ過ぎる“砂肝”と“異臭”も発覚!のページです。カレー、クジャク、焼き鳥、駆除などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで