【世界初】研究室で培養された「ミニブレイン」から人間の脳波が確認される! 現在は未熟児レベルだが、今後成長か!?
脳波は培養開始からわずか6カ月ほどで観測された。通常の脳ではニューロンが同期してリズムパターンを持つ脳波を生み出すが、このミニ・ブレインから発せられたのは不規則なものであった。このパターンは早産で生まれた未熟児で見られるものと類似性があるといい、発達途上の脳で起きている生理的特徴を示しているのではないかと見られている。
ムオトリ氏によれば、この脳オルガノイドはニューロンの正常な機能に必要なタンパク質を含まないように設計されているなど、人間の脳と全く同じとはいえないものであるという。培養は今も続けられており、このまま成熟が続くのか観察中とのことだ。そして、いずれは他の臓器オルガノイドと接続して正常な脳皮質と同じように機能するかも確認したいとしている。現在、ムオトリ氏らの論文はプレプリントサーバー「bioRxiv」で公開されている。
水槽の中の脳という有名な思考実験があるが、脳オルガノイドの研究が進んだ暁には本物の実験となるのだろうか。前述した通り、オルガノイドは実物よりずっと小型でシンプルなものであり、今回観測された脳波が本当に人間の発達段階で観測されるものと同等かについては大いに議論がある。また、脳オルガノイドが意識を持つかも不明である。しかし、研究チームは意識の兆候があればプロジェクトを中止することも検討しているということだ。
(編集部)
参考:「Nature」、「Science Alert」、「bioRxiv」、ほか
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