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作家・川奈まり子の連載「情ノ奇譚」――恨み、妬み、嫉妬、性愛、恋慕…これまで取材した“実話怪談”の中から霊界と現世の間で渦巻く情念にまつわるエピソードを紹介する。12月2日に新宿で開催される川奈まり子と住倉カオスが出演イベントの詳細はコチラ

【実話怪談】100発100中の予知能力者が広島に存在、おでこに「画面が開く」女とは!? 川奈まり子の情ノ奇譚『予知』の画像1
画像は「Getty Images」より引用

【十二】予知

 現代の予知能力者と言えば、イギリスのダイアン・ラザルスやサリー・モーガン(詳しくはこちらの記事)が有名だ。ダイアン・ラザルスは犯罪捜査に協力して成果をあげたことが再三あり、サリー・モーガンはダイアナ妃の死を予言したという。

 予知・予言の能力者がイギリスの専売特許だとは思えない。たぶん各国にいると推測するが、よく知らない。私の予言関係の知識というのは1973年に発売された五島勉の『ノストラダムスの大予言』(祥伝社)で止まっていて、あとは聖徳太子の『未来記』について書かれたものをちょっと読んだことがある程度なのだ(詳しくはこちらの記事

 つまり正直なことを言えば関心が薄い分野だったが、では、予知能力の存在を信じないかと問われれば、そんなことはない。

 未来を予見する能力は、きっとある。

 そう思う根拠は、主に二つ。まず一つ目は、私がまだ学生で、実家に住んでいた頃のこと。母が運転する車に乗っていて八王子市の田舎道を走っていたとき、人っ子ひとり通らない寂しい道路の脇に藪があるのを認めて、ふと、「こんなところで溝に落ちたら大変だね」と口走ったら、その直後に母がハンドルの操作を誤り、藪に隠れた深い側溝に車ごと落ちた。

 溝があることは、車ごと溝の底に横倒しになって初めて知った。

 なぜ自分が事故を予知できたのかはわからない。なんとなく溝に車が落ちるイメージが頭に浮かんだような気がするが、意識するより早く台詞を発していたと思う。しかし、どうせ予言するならもっと前もって、しっかりと母に警告できるようにしたかった。幸い母も私も、同乗していた妹も怪我はなかったが、こんな予知ではまったく役に立たないではないか。

 人が未来を予見することがありうるとする二つ目の理由は、以前にも怪談実話として書いたことがある、息子と夫に絡んだ出来事があったためだ。

 夫の祖父というのは蒸気機関車の設計技師だったが、第二次大戦中に急病死した。夫は祖父の顔を知らずに育った。そして月日が過ぎ、私と結婚して息子が生まれた。

 息子が三歳の頃、家族三人で東京都北区の飛鳥山公園を訪れた。

 飛鳥山公園は初めてで、よく下調べもせずに行ったのに、園内に足を踏み入れるや否や、息子が「あそこにある汽車ポッポで遊びたい」と言って、前方を指差した。そこからは「汽車ポッポ」のようなものは見えず、これから公園の案内板を探そうとしていた矢先だったから、私と夫には何のことやらわからなかったが、息子がしきりに手を引っ張るので、とりあえず息子が指差した方向へ行ってみた。

 すると驚いたことに、本当に蒸気機関車が展示されていた。

 さらに、機関車のそばにあった展示案内板を読んだところ、夫の祖父がこれを設計した可能性が高いことがわかり、私たち夫婦は非常に大きな感動を覚えたのだった。

 ――と、こんなことがあったにもかかわらず、私が予知能力について特に関心を高めもしなかったのは、これらがとても個人的でささやかな出来事だったせいかもしれない。

 しかし今後は興味を持って、機会あるごとに予知について調べてみたいと思っている。

 なぜかというと、本物の予知能力者と出逢ってしまったからだ。

 これからご紹介するのは、予知したことが必ず現実になる、ある女性の体験談である。

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