未知の部族「イゾラド」の最後の生き残り「ザ・ラストマン」とは!? アマゾン開発で全員虐殺、たった1人で生きた22年

未知の部族「イゾラド」の最後の生き残り「ザ・ラストマン」とは!? アマゾン開発で全員虐殺、たった1人で生きた22年の画像2男性が撮影された場所。画像は「The Guardian」より引用
未知の部族「イゾラド」の最後の生き残り「ザ・ラストマン」とは!? アマゾン開発で全員虐殺、たった1人で生きた22年の画像3画像は「Daily Mail」より引用

 FUNAIによると、彼の名前は不明で「穴の先住民」「ザ・ラストマン」などと呼ばれている。年齢は50代で、最初に発見されたのは1996年のことだという。彼はこの地に暮らしていた未接触部族の出身だと考えられている。「穴の先住民」という呼び名は、穴を掘って身を隠し、獲物を待ち構えて仕留めるという彼の部族の伝統によるものだ。

 だが、その部族は1970~80年代、農民や開発業者に多数が殺害された挙句、土地を追われてしまった。1995年に最後の仲間である5人も農民に殺されてしまい、彼だけがたった一人生き延びたのである。それから22年もの間、彼はずっと一人で密林に生きている。

未知の部族「イゾラド」の最後の生き残り「ザ・ラストマン」とは!? アマゾン開発で全員虐殺、たった1人で生きた22年の画像4男性が暮らす小屋。画像は「Daily Mail」より引用

 ちなみにFUNAIは先住民の権利や文化を守るための政府組織であり、先住民が暮らす地域の土地を法的に保護する一方で、この男性のような未接触部族との直接的・積極的な関わりは避けている。しかし、時折農耕のための道具や種子を行動範囲に置くなどして、彼を遠くから見守り続けているそうだ。

 周辺の土地には農地や牧場が広がっており、誰とも接触せずに自分の生活を貫き続ける男性の姿には、現地の専門家からも驚きの声が上がっているという。FUNAIによれば未接触部族はブラジル・ペルー・ボリビアなどに今も113存在するが、そのうち確認されているのは27グループに過ぎない。現在も吹き矢や弓矢を使って狩猟採集して原始的な生活を送っている人々は、アマゾンの開発に伴う滅亡の危機に瀕している。「彼がまだ生きているという事実こそが希望です」と、先住民保護活動をする専門家は「The Guardian」に語っている。

 

参考:「Daily Mail」「The Guardian」「YouTube」ほか

TOCANA編集部

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